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  • 2017/2/10 05:00:07

築地「場外」市場はのこります(Report 38)『折箱屋さんで昼間っからホロ酔い気分』

バレンタインデーに配る手作りチョコの包みに、今年は“築地らしさ”をプラスしたい、と訪ねた折箱店(食品用の梱包資材店)。そこで、なぜだか、日本酒「グイッ」の、角打ちを体験! その顛末をご報告します。築地の場外市場ったら、何がおこるかわかりません……。

 

これが蠟引き袋。水も通さないし、とても丈夫

これが蠟引き袋。水も通さないし、とても丈夫

 

ラッピングに“築地らしさ”ということで、思いついたのは、魚を包む蠟(ロウ)引きの袋。場外市場で、よく使われる紙袋です。そのひなびた茶色の風合いといい、横から見ると台形、広げると底が亀甲型のラブリーな形といい、なんてキュート!

この愛らしい袋でサカナ型(!)のチョコを包めば、バレンタインデーは勝利まちがいなし。

巷の文具店では手にはいりませんが、場外市場へ行けば必ずあるハズ…(鼻息)!

 

『石井折箱店』は日本橋で経木問屋として創業した100年を超える老舗です。なぜか店頭に、こもかぶりがデンと鎮座しております

『石井折箱店』は日本橋で経木問屋として創業した100年を超える老舗です。なぜか店頭に、こもかぶりがデンと鎮座しております

 

そこで、蠟引き袋を求めて場外の折箱店へ。

「“菓子折り”を手土産に」とか「お寿司の“折詰”」などという言葉、なつかしいですね。「折箱」とは、木材など、おもに天然素材で作られた食品を入れる容器のことです。

高級料理店のお弁当箱や割りばしなど、折箱系の梱包資材を専門に扱う店が、築地の場外市場には6軒もあります。

 

一般客向けに小分け販売している商品が多い場外市場ですが、やはりプロ用の梱包材は、まとめ買いが基本のようです。蠟引き袋は、ここ『石井折箱店』(築地4-9-9)で、ようやく購入することができました(それでも100枚~!)。

 

3(本文用)

 

初めて足を踏み入れた折箱専門店。割りばしだけでも、種類がこんなに! 割りばしとはいえ奥が深く、中には職人の手による超高級品も。懐石などで登場するそう。

 

経木などの昔ながらの入れ物が、現役ピカピカで並びんでいます。築地の場外では、今でも、お肉やお惣菜は経木で包んで、竹皮をさいたひもで結わいてくれるお店がたくさん。プロの方々が食品を、大切に扱ってきたことが伝わってきます。

ここぞとばかりに、店内をキョロキョロしていると……

 

 

 

『石井折箱店』は日本橋で経木問屋として創業した100年を超える老舗です。なぜか店頭に、こもかぶりがデンと鎮座しております

『石井折箱店』は日本橋で経木問屋として創業した100年を超える老舗です。なぜか店頭に、こもかぶりがデンと鎮座しております

 

「今日はめずらしいわ、お客さんが少なくて。ゆっくり見ていってねー」と、お店のお姉さんが、声をかけてくれました。

「木のぬくもりって、いいですねぇ~」と、私(シミジミ)。

すると、突然、

「日本酒は、好きですか?」と男性スタッフさん。

「は、日本酒?」

(そ、そんな、あんまり飲んだことない、私はビール党でして…←あ~そんなことは聞かれてないし…)

「きらいじゃ、ないです」と、私(ドギマギ)。

 

5(本文用)

 

「いいものがあるんですよー」と、目の前のガラスケースをオープン。

いきなり、木の香りが漂いました。

力強くフレッシュな自然の香りです。

「この枡(ます)は、杉なんですよ」

「いい香りですねー。日本酒って杉樽に仕込むんですよね~」と、私(シッタカ)。

「そうなんです。うちの割りばしには、奈良県の吉野産の杉を使って、職人が一本一本作っている特選品があるんです。見てください、杉の木目の美しさ。手になじむんですよね」

……とても丁寧に、吉野特産の杉について話してくださいます。

この枡は、石井折箱店が長年にわたって誇りにしてきた杉の香りを、もっと広く知ってほしいと作ったオリジナル!

 

吉野杉の五勺枡。お店のロゴマーク入り 500円(税別) (八勺枡 550円もあり)

吉野杉の五勺枡。お店のロゴマーク入り 500円(税別)
(八勺枡 550円もあり)

 

 

小ぶりな五勺枡は、手のひらにすっぽり。かわいい!

思わず鼻をくっつけると、その場ですぐに森林浴~!

杉にはフィトンチッド効果といって、酸化防止作用バツグンの植物のチカラがあるのだとか!?

アンチエイジング~&心も洗浄!

いま出回っている枡の9割はヒノキ製で、杉で作られた枡は珍しい、との説明をいただいたときには~「ひとつ、くださいっ」

 

東京23区内で唯一の酒蔵「小山酒造」の地酒も販売しています

東京23区内で唯一の酒蔵「小山酒造」の地酒も販売しています

 

すると……

「この枡で、ぜひ、飲んでいただきたい日本酒があるんです」と、お兄さん。

ガラスケースの中には、お酒の瓶が並んでいます。

「えっ、日本酒も売っているのですか?」

 

「はい! 東京の23区で一軒だけしかない蔵元がつくる地酒です。湧いてくる水にミネラルがあって、うまいんですよー」

先代から伝来の吉野杉の木の香りに惚れ込み、その杉で枡を作り、その枡にあった酒を探し、こんどは、その地酒に惚れて……、とうとう酒類小売免許も取ったのだそう。

 

「ぜひ、一杯、飲んでみてください」

「ぜひ、一杯、飲んでみてください」

 

とっとっと…

「もう少し、入れましょうか?」とお兄さん。

「いえいえ、まだ昼間なので……」

いただきます。

すーっきり。杉の香りさわやか~。

お店の皆さんにニコニコ見つめられて、頬を染める私でありました。

おいしゅうございました!

 

一気に飲みほしたあとの枡は、

「洗剤をつけず水洗いだけ」とのこと。

 

ちなみに、枡を購入するとプラス1杯150円、つぎ酒は1杯200円(税別)。天然塩も添えられます

ちなみに、枡を購入するとプラス1杯150円、つぎ酒は1杯200円(税別)。天然塩も添えられます

 

この、思いがけない「角打ち」は、いつでもやっているそうです。ただし閉店時間は13時30分なので、平日の会社帰りにはクローズ……残念! 土曜日は混みあうそうです(日曜は休み)。

 

枡で「JAPANESE SAKE」をたしなむ。じつは外国からのお客さんに大好評の、知る人ぞ知る東京アクティビティ。日本の文化に楽しくふれられる、素敵なスポットだと思います。

 

10(本文用)

 

なんと!店頭には小山酒造の「丸眞正宗」が入ったチョコボンボンも並んでいました。

ためしに買って食べてみたら、チョコの薄い殻から飛び出すサラサラと澄んだ味わいのお酒が新鮮。日本酒のボンボン、しかも都内の酒蔵のって珍しい。

どう考えても、サカナ型の手作りチョコではなく、贈り物には、こちらのほうが喜ばれそうだ!

 

11(本文用)

 

……とすると、この蠟引き袋は、どうしましょうか? しかも100枚!(笑)

(きっと、このブログで、どう使ったかをご報告しとうございます。乞うご期待)おしまい。

Text : miho

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