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  • 2016/12/27 05:00:54

「オリーブオイルの魅力とその使い方」第14回「オリーブの木ってどんな木?~剪定技術」

日本にいると日常的にオリーブの木を目に触れる機会ってほとんどないものですが、ここオリーブのふるさと香川県にいると、結構オリーブの木は日常的に目にする樹木。

小豆島のフェリー乗り場はもちろんのこと、高松駅の駅前や香川県庁の周りにも普通にオリーブの木が生えていたり、はたまた何でもない普通一般家庭の庭にもなんの違和感もなく植わっていたりするんです。

 

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で、そのオリーブの木ってどんな木なのか?

これは意外と香川県の方も知らない方が多いんです。

 

オリーブの木はとても丈夫な木でとっても長生き、放っておくと平気で100年や200年も生きるんです。普段私たちが知ってるオリーブ畑の光景は背丈がせいぜい3~5mくらいの高さなんですけど、それは高さを調整するために人工的に剪定して抑えているからなんです。

実際にはなんにも剪定しないで野生のまま放っておくと、高さが15メートルにもなってしまう大木なんです。

 

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写真は慶應義塾大学三田キャンパスにあるオリーブの木。

剪定せずにのびのび育ったオリーブの木は背丈が軽く10メートルを超えています。

多くの果樹植物は、収穫のことを考えて高さを抑えるために毎年剪定をしていきます。オリーブも同じように高さを抑えていくんです。

 

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剪定技術というのは、造園技師にとって最も重要なパーツですが、実は果樹植物であるオリーブの生産にとっても重要なものなんです。

剪定の目的はいろいろありますが、その中でも最も大事なことは、樹木の健康を守ることです。

オリーブの木はもともと降水量の少ない地中海が原産の植物。そのため、日本のような湿度の高い気候ではいろいろな病気にかかってしまうんです。

それを避けるために、風通しを良くしたり、根の負荷を下げるために、適切な剪定をする必要があるんです。

だからこそ、この剪定の良し悪しが、オリーブ生産農家の良し悪しを決定するんですが、これが大問題

剪定の才能って、キャンパスに絵を描く才能と一緒で、先天的に備わったものなんです。

枝を切っていく過程で、その木が将来どんな形に育っていくのかをイメージできないといけないんです。

 

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どうやらこの才能は生まれ以て身についているものらしくて、その才能を持ってない人に、いくら教えても身につかないようなんです。

私どもの畑にも毎年、何人かの研修生が来ますが、実際に枝を切らせてみると、あまりうまくできない人が出てきます。こればっかりは以て生まれた才能のようなので、それをはっきり伝えて、他の道を進むことを勧めています。

少し冷たく聞こえるかもしれませんが、オリーブのビジネスは生産だけではありません。収穫した果実を搾油して瓶詰して。最終的にはそれを販売して、はじめてビジネスになります。剪定ができなくてもやらないといけないお仕事はたくさんあります。

 

オリーブの木は生き物です。

おんなじ畑に植わっていても一本づつ育ち方が違ってきます。その違った個性をそれぞれに合わせて伸ばしてあげるのが、わたしたちオリーブ生産者の仕事なんです。

Text : Olive Hills

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