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  • 2016/6/10 05:00:40

築地「場外」市場はのこります(Report 3)『 あこがれの老舗かつお節屋さんに突撃』

今日も自転車で築地場外市場(東京都中央区)へ。市場ファンの主婦目線でホットな情報を発信します。

写真①(本文用)

写真②(本文用)

波除稲荷神社のすぐ前にある鰹節専門の店「松村」(築地6‐27‐6)。午前4時から削り作業を始めるそうで、鰹節を蒸すよい香りが、あたり一面に漂っています。朝のお客さんは、ほとんどがプロの料理人。買い手が顔を見せるだけで、店の人が、並んだ木箱から、出来たてほやほやの削り節をザザッとロウ引きの紙袋へ。ふくらんだ袋の表には墨字で黒々と「松村」の文字。「カッコイイ!」

写真③(本文用)

「いつかココで削り節を買って、きちんと出汁(だし)を取ろう」と、あこがれを抱き続けてきたものの、日ごろ通販の出汁パックにたよりきっている私は、何をどう買ってよいのやら…???

買い出しの人がとぎれたころを見計らって、「出汁が取りやすい削り節、どれですか?」。

年季の入った主婦からの、とっても初々しい質問にも店のお兄さんは動ぜず「種類があるから、どんなふうに使いたいか、言ってもらわなくちゃ」。「えーと、お吸い物、とかで」と、私ドギマギ。「それぞれの家で、好みの味、あるでしょう。魚の持ち味がしっかりとわかるほうがいい、とか、うまみを大事にしたいとか……」。

写真④(本文用)

写真⑤(本文用)

お兄さんは、使いこんだパンフをもってきて、鰹節ができるまでをミニレクチャー(お忙しいのにスミマセン)。枕崎(鹿児島)や焼津(静岡)に水揚げされたカツオは、煮て燻して干して、のいくつもの工程を経て、4~6か月をかけて、ようやく鰹節(荒節)に。そのあと、さらに手間をかけて熟成させるものもあるそう。一本のカツオでも、腹側、背側など部位によって味が違うし、削り具合も薄削り、厚削り、粉削りなど実にさまざま。血合いを入れるか抜くか、なんていう細かい選別もある。また、蕎麦の出汁に使われるサバや、あっさり風味のメジマグロを原料にしたものまで、鰹節といっても、一括りにはできません。

しかし、そのすべてがココ築地に集結しているのです!

カビをまとって色白でスレンダーな枯れ節

カビをまとって色白でスレンダーな枯れ節

風味を凝縮させて高め、保存もできる……海の幸を最高に生かす鰹節文化の奥深さにふれた私は、思わず「ヤッコにのせて、最高においしいの、ください」。なんとも楽ちんなオーダーを。「好きずきなんだけれどね」と、お兄さんがすすめてくれたのは「枯れ節」。荒節にカビを付けて水分を減少させて、香味が抜けないよう熟成させたのが「枯れ節」。鰹節の高級品です。何度も繰り返しカビ付けした「本枯れ節」が最上級。「手間がかかっているぶん高価だけど、そのまま食べて上品なうまみがあるよ」と。今日はそれにしよう!よし、ぜいたくにも本枯れ節だ!

写真⑦(本文用)

……と購入したのが、この「削りたて(本節削り 5g×4袋入)」(200円・税込み)。荒節の薄削りに、枯荒本節を削って粉砕した一品。パック詰めだとあなどることなかれ。つい、いましがた店頭で真空パックした“削りたて”なのだ。スーパーのパック入りとは大違いですヨ。

幅広く本物の鰹節のおいしさを知ってほしいという村松さん。こんなふうに店頭で、気軽に話を聞くこともできる(お兄さんに「写真撮らせてください」って言ったら逃げちゃいましたケド)し、味見もさせてもらえます。あくまでも、お店の方がお手すきの時に! また、お店のホームページでは詳しい鰹節情報や、「その日に削ったものをその日に発送」がモットーのオンラインストアも。

 

<さっそく作りました~>

新玉ねぎにトッピング

新玉ねぎにトッピング

削りたてだからでしょうか。香ばしさにびっくり! かみしめるほどに、うまみジュワッ。カツオの濃いエキスで、いつものオニオンスライスが料亭の味に。

 

サラダに

サラダに

生野菜にこんもりと鰹節をのせてオリーブ油を上から。醤油もパラリ。オリーブ油を吸い込んでしっとりとした鰹節が生野菜にからむと、パワフルなうまみがさらに倍増! ツナサラダに匹敵。いえ、「枯れ節」使いだから、それ以上の味わいです。

 

写真(10)(本文用)

店の奥では昔ながらの製法で鰹節を削っていました。削り職人の手による「削りたて」にこだわって、料理人たちが足繁く築地に通ってくるのです。そこにあるのは、「風味豊かな極上の出汁で、最高においしい和食を作る!」の心意気だと思います。

「松村」の創業は大正15年。90年にわたって、ずーっと和食のプロフェッショナルたちの熱き思いを支えてきたのですね。築地場外市場の地図を開くと、なんと10店もの「鰹節」を専門に扱う店があります。食の築地!さすがです。

……では宣言したとおり、削り節で出汁を取ってみたいと思います。紙袋での量り売り購入でもよかったのですが、すぐに使えるかわからない(不安な)私は、真空パックにしました。使いきれないときは密封できる保存バッグに入れて、冷凍するとよいそうです。購入したのは……

写真(11)(本文用)

「本枯れ節」だぞ!(250g 1,500円・税込み)(おしまい)

Text : miho

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