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  • 2016/5/27 05:00:54

築地「場外」市場はのこります(Report 1)『築地のあさりはデカイ!』

みなさん、築地の「場外」は今年(2016年)11月以降も移転しませんよ。みーんなが築地市場がまるごとなくなってしまうと思いこんでいるようなので、イチ市場ファンである私めが、築地場外市場(東京都中央区)の楽しみ方と季節ごとのお買い物ガイドを発信することにしました。ただの食いしん坊だった私が、旬の食材のおいしさに目覚め、日本の食の豊かさにあらためて気づいたのは、築地市場の近所に住んだおかげ。ちょうど10年前のことです。まだまだつきない築地の魅力、これから自転車に乗ってひろってきますネ。

 

写真①(本文用)

どっかーん。見てください! このプリップリのあさりのデカさ……殻いっぱいにつまった身が、はじけ出しそう。築地市場の店先に並んでいた、今まで見たことがないほど大きなあさりに思わず目を奪われて、そのおいしさを知って以来、春が待ち遠しくてなりません。出回り始める4月ごろから初夏にかけて、あさりだけを求めて、何度も築地に足を運びます。

写真②(本文用)

今日のあさりは、いろんな貝が店頭にズラリと並ぶ「斎藤水産」(築地4‐10‐5)でGET。テレビや雑誌の取材でおなじみの、場外市場・中通りにある有名な鮮魚店です。日本中から屈指の生鮮品が集まる築地、なかでも創業約50年のこの店があつかう海の幸は選りすぐり。私が必ず店先をのぞく一軒です。ありました~!大きい! 日本一のあさり漁獲量を誇る愛知県産です。

写真③(本文用)

生鮮品をわざわざ遠出して買い出し……暖かくなってきたこの時期、鮮度の劣化が心配ですよね。ご安心ください、いくらでも氷をつけてくれます。マイ保冷バッグをご持参ください。

写真④(本文用)

写真⑤(本文用)

築地のあさりが、どれだけ大きいかを自慢したくて、スーパーマーケットで、普通のあさりも購入しました。もちろん左が築地モノ。見て~、100円玉と比較しても、こんなにデカイ! しかも粒ぞろいで中身パッツパツなんですー。さらに、さらに、東京のスーパーでは、あさり100gあたり、だいたい100円が相場。この日、築地で買った1皿1000円分(税込みよ!)は約800gありました。そう! 築地の魅力って、お気取り値段ではないこと。逸品が庶民価格で買えちゃうのだ!

そして、やはり日本一の市場で買い物するのだから、店の人から正統派の調理法などをご伝授いただきたい……。斎藤水産のお兄さんに「あさりの砂抜きの、いい方法教えてー」と、聞いたことがあります。なんと、その答えは、「砂抜きしてあるよ。薄い塩水で洗って使って」……!!!! ブラッボー! そうなんです、築地のあさりは、料理人の方々が買ってすぐ使うためのプロ仕様。砂抜きズミなのです! じつは、これが何より私の心をワシづかみ。砂抜きの失敗で、貝たちがクタ~ッと舌を出してへたれたり、せっかく作った料理なのに、噛んだとたんガジッ……あの心配が一切ナシ! 料理に自信のないアタシでも、腰に手をあてて堂々と、あさりの酒蒸しなぞを作り、お客さまにOMOTENASHIが出来ちゃうんです!

 

写真⑥(本文用)

築地のお楽しみは、鮮魚をあつかってるからこその生きのいい、ではなく“粋な”お兄さんとの会話。どんなに店が混んでいようとも、タンタンと(ですが…)、わかんないってことがない。いろんなことを軽快に教えてくれます。「今日のあさりは、どうやって食べるのがいいと思う?」とアタシ(おばさん)。「そうだねー、やっぱ、いいダシが出るから、味噌汁だねぇ」とお兄さん。

写真⑦(本文用)

「味噌汁! いいわネ」と言いつつ、家に帰ってから、おもいっきりスパゲティを茹でて、ボンゴレにしちゃいました。だって、直径4cmはあろう見事なあさりを、汁の中で見えなくしちゃうなんて、見栄っ張りのオバちゃんには、とてもできません。フライパンのあさりに、ワインをかけてから、ガラスのフタごしにのぞくと……プチッ、プチッ、殻が開くときの愛らしさよ……見てみてー、かみしめたとたん、潮の香りと濃いうまみがジュワッ、の究極のボンゴレです!

実家の庭から送られてきた山椒の若葉を散らしてみました~。

 

写真⑧(本文用)

<今日のオマケ>

……店のお兄さんに「それにしても、大きなあさりねぇ、今年は豊作なのね」とアタシ。「まぁ、ごくフツーの量みたいっすよ。あ、今日はすごいもんがはいってるんですよー、鮎! 和歌山から。こんな鮮度のイイ鮎、なかなか手に入らないよー」と、お兄さんは、いきなり鮎のざるを持ち上げる。鮎って、シュッとしたカタチをしていて、青みがかった薄い色合いが、かっこいい。「ほら、触ってみて。ぬるっとしてるでしょう。このヌメリが新鮮な証拠」……たしかにヌルヌル。「どうやって食べるの?」(すみません、観光のヤナ場では食べたことあるけれど、自分で鮎を調理したことは一度もありません……汗)「塩ふって、焼くだけ。おいしいよ」……「内蔵、どうやって取れば…?」と、私。「取らないで、そのまま食べれるよ」

……と、いうことは下処理いらないじゃん!(急に、目を輝かせる)。

写真⑨(本文用)

……というわけで、塩をふっただけで、そのまま焼いてみました。串刺しもせず、魚焼きグリルにイン。すごーい、鮎って、さわやかサッパリなのだ。内蔵の苦味も、どこかさわやか系。ふっくらとした身は、淡白でありながらも、ちゃんとおいしいサカナの味がする。なんて、すてき! おいしいものって、じつはシンプル! 4匹1000円也(シツコイけど税込よ!)で、すっかりココロは初夏にトリップ。お得では?

 

写真(10)(本文用)

いい食材って、料理の腕に自信ナシの者に「やればできるじゃん!」と思わせてくれます。これぞ築地マジック。……この日も、築地場外は、たくさんの人でごったがえしていました。(おしまい)

Text : miho

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