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  • 2014/7/25 05:00:07

【閲覧注意】この夏、虫を食べてみよう!その1:カイコ

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2013年にFAO(国際連合食糧農業機関)が報告書「Edible insects — Future prospects for food and feed security」を発行して話題になっていました(2008年にも「Edible Forest Insects — HUMANS BITE BACK」を発行していましたが、こちらはあまり話題にはならなかったようです)。この報告書によれば、人口増加や中間所得層のたんぱく質の需要増大などの問題を考え合わせると、“entomophagy(昆虫食)”が、地球環境と健康と生活に有益だとしています。

このFAOの動きと関連してか、世界のトップシェフたちが虫を扱うケースもまた見受けられるようになってきました。

とはいえ、虫を食べる機会はあまり高くないのが現代の日本かと思います。そこで東京都内で虫が食べられるお店を探して、食べてみようと思います。僕らの未来においしい虫食文化がやってくるのかどうかわかりませんが、おいしく食べている食文化もまたあると思われます。カッコいいことを並べ立てておいて、好奇心と食欲だけという話しもあります。

ということで、やってきたのは池袋の西口です。ここに蚕(かいこ)が食べられる店がある聞きやってきました。

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お店の名前は「聚福楼(ジュフクロウ)」です。中国大陸と朝鮮半島が交わるあたりの食文化の料理が食べられるようです。ビルの1Fには色鮮やかな看板がありました。エレベーター前にも大きな写真パネルも。ただ、ここに虫らしいアイテムは写ってはいませんでした。

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このお店の名物は大きな塊の羊肉を炭で焼き上げた料理。すごい迫力です。

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これを唐辛子とゴマとクミンを和えた調味料につけて食べるというのです。唐辛子はなめてみると辛すぎず、ごまのコクやクミンの香りとまざるとすてきなフレーバーです。

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アトラクション的に羊をぐるぐるまわすして焼くこともできますが、しばらく楽しむと店員さんがキッチンに持っていってスライスをしてくれます。

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羊肉が大きい!(大きく写ってしまった)

スライスされた肉はさらに炭で焼き網で焼いてから食べます。

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網の上にのっているのが先ほどの塊肉全体の1/4量くらいです

唐辛子とごまとクミンで食べる羊肉に夢中になってしまいました。スパイスは羊の香りを打ち消すわけではなく、大変よくあいます。

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つい忘れてしまっていましたが、今回のメインは虫を食べることでした。あらためてメニューを見ていくと、ありました!

65.カイコの四川風炒め ¥1,180円

はたしてどんな料理なんでしょう。カイコといえば桑の葉を食べて繭をつくり、絹糸の原料になるというイメージが先行します。ちなみに桑の実はおいしいジャムになります。葉の味は……。何はともあれ、さっそく頼んでみます。

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やってきたのはこんな料理でした。カイコが唐辛子とセロリとゴマとともに高い温度の油でざっと炒められているようです。カイコは衣をつけて揚げてあります。

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食べてみると、黒い皮の部分はとても薄くてフィルムのような感じです。噛むとパリパリするというよりも、少しくにゃっと曲がります。身の部分はたんぱくな味わいですが、イナゴの佃煮と共通するような独自のフレーバーがあります。食感はカニクリームコロッケの中身みたいなトロリとした感じです。シャキシャキしたセロリとの相性もよく、パクパク食べられます。

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もう少し構えて注文したのですが、これならビールをのみながらつまんでもいいかもしれません。ちなみにこれはカイコのさなぎです。日本では長野エリアではこのカイコのさなぎを佃煮(田舎炊きという)にしているようで、いまでも入手できると聞きました。

ところで日本ではかつてカイコの食料となる桑が数多く植えられていたそうです。それこそ桑畑が地図記号になるほどです。当時の目的は絹糸をとることでしたが、桑の実は果実として使え、カイコは貴重なたんぱく質になり、また絹糸にもなるという桑畑の生産能力というか機能性はすばらしいです。

虫食はやっぱり可能性があるのかもしれません。


今回うかがったお店情報

聚福楼(ジュ フク ロウ):食べログ
http://tabelog.com/tokyo/A1305/A130501/13147894/


FAO報告書の関連リンク:いずれもPDFファイルが開きます。

Edible insects — Future prospects for food and feed security
http://www.fao.org/docrep/018/i3253e/i3253e.pdf

Edible Forest Insects — HUMANS BITE BACK
http://www.fao.org/docrep/012/i1380e/i1380e00.pdf

Text : motokiyo

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