• レビュー
  • 2014/4/16 05:00:12

ガストロバックか?真空鍋でフライした「根野菜チップス」二種類を試食レビュー

最新の科学調理機材のひとつに、容器内の気圧と温度を自由にコントロールできる真空鍋「ガストロバック」があります。これとほぼ同じ原理で開発されたと思われる野菜チップスがあったので、その試食レビューです。

まず調理機材「ガストロバック」ですが、以下の写真のような機材です。スペインを中心としたシェフと科学ラボが共同で開発した機材で、容器内の気圧と加熱を自由にコントロールできる仕組みになっています。

わざわざ容器の気圧を下げるのには理由があります。

  • 低圧状態では沸点が下がるため、低温加熱でも料理へのダメージが少なく、煮崩れも少ない。
  • 食材の色や栄養・旨みをはじめ、食材自体の持つ味と香りを残す効果がある。
  • 調味液やだしの風味などを効果的に食材に浸透させることができる。

20140415_ 16

写真はこのガストロバック。分厚いガラスのフタについているチューブは、鍋の気圧を下げるための減圧ホースになります。近い方法として真空フィルムパックにする方法がありますが、こちらはパックされた時点でフィルム外側から1気圧の力で押された状態となり、食材の形状が崩れることがあります。減圧・真空鍋の場合はパックに押しつぶされることがないのが特徴ともいえます。ガストロバックは、

気圧が下がると沸点が下がる

という物理法則を上手に活用した調理法ということができますね。この方法は水ばかりではなく油でも活用できるようです。

そして、まさにガストロバックの考え方を実践したスナック菓子を発見しました。前振り長くてすみません。発見したのは「よこやまの根野菜チップス」「よこやまのごぼうチップス」の2つです。内容量はいずれも70g。

20140415_ 2

根野菜チップスが307円。ごぼうチップスは410円。意外にもごぼうチップスが高い。

とくに根野菜チップスのパッケージ右肩に

「パリパリ新食感!おいしさそのまま 真空オイルカット製法」

とあります。これが真空状態でフライしているということかと思います。

20140415_ 5

裏面をみてみると、

「気圧を低くすると水の沸騰する温度が下がる…この原理を応用したのは真空オイルカット製法! 特殊な鍋で圧力を下げると、低い油温でも短時間で野菜の水分を蒸発できます。さらに真空の釜の中で余分なオイルをカット!だからチップスなのにサクッと軽い。低温・短時間でフライすることで根菜本来の風味、旨みが味わえる。パリパリ食感のチップスなのです」

と書いてあります。たしかにこれを読むとガストロバックの特徴と重なりますね。

20140415_ 7

さて実際に食べてみるとどうでしょう? とくに関心があるのは食感です。というのも、野菜チップスのこれまでの多くの商品は、食感がどこか湿気った感じをおびていて、しっかりとパリパリになっていなかったことが多いように感じていたからです。果たして本商品はどんなものでしょうか。期待しつつ、開封。

中からそれぞれ野菜チップスを取り出すと以下の様な感じです。

20140415_ 10

パッケージの説明から察するに、(写真下)さつまいものようです。しっかりとした厚さがあり、食べてみるとさつまいもの風味がしっかりと残っていることもさることながら、パリパリとした食感もしっかりしています。

20140415_ 11

そして下写真の、青大根、赤大根、紫芋。大根二種類もパリパリしながら、大根のフレーバーがあって「これは大根を食べているぞ」と感じられる楽しさがあります。

20140415_ 12

さらにはれんこんとにんじんです。こちらも湿気った感じなどもなく、パリパリのスナックの食感ですが、それぞれ野菜の風味がかなり残っていると思います。

20140415_ 13

一方、ごぼうチップスを開封すると、中身は見事にごぼうです。サラダに使ったり、うどんのトッピングになるとパッケージに書いてありましたが、確かに使えそうなくらいごぼうらしいです。

20140415_ 14

こちらも食べてみると、しっかりとごぼうの味と香りが残っており、食感は奥歯にのこるようなクニャクニャ感もなく、きちんとパリパリしています。なかなか類例のないような味わいになっています。

20140415_ 15

数多くの野菜チップス製品が出回っている昨今のなかでは、しっかりとパリパリ食感を実現していますし、また野菜の風味も強いという点では、そのまま料理への転用すらイメージできるくらい特徴的だと思います。

根野菜チップスが307円、ごぼうチップスに至っては410円(いずれも税込価格)とスナックとしては高価格商品だと思いますが、野菜チップス全般のなかでは標準的なゾーンかと思います。

気になるのは、真空オイルカット製法がどんな鍋を使っているのかということです。さすがにガストロバックを何台も並べていることはないでしょうし、どんなやり方なのでしょうか。

製造は、群馬県高崎市の株式会社ヨコヤマコーポレーションという昭和38年から観光土産を開発していた会社です。野菜チップスでは、今回の2アイテムを含めて13種類のラインナップがあるようでした。他の商品も気になるところです。

それにしても、最新科学調理法をガストロノミーではなく、手軽にシンプルな野菜チップスで楽しめるのはうれしいです。

Text : motokiyo

tag :

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して食育通信onlineは一切の責任を負いません。

ページ上部へ