• キッチン
  • 2016/4/3 05:00:57

〈新玉ねぎを使って〉白いオニオングラタンスープ

新玉ねぎの季節です。個人的な話ですが、新玉ねぎは好きな食材でいろいろな料理に使っています。

ところで玉ねぎを使った代表的な料理にオニオングラタンスープがあります。褐色まで玉ねぎを炒めたスープにパンを浮かべ、チーズをかけて焼いた料理です。フランスでは夜食の定番として親しまれています。

この料理には新玉ねぎは向いていません。水分の多いのでメイラード反応がうまく進まないのです。

メイラード反応についておさらいしておきましょう。メイラード反応(アミノカルボニル反応)は褐変の一種です。食べ物の褐変には酵素が介在する酵素反応と、介在しない非酵素反応があります。酵素反応は例えばりんごを切って置いておくと茶色くなりますね。あれは酵素反応です。なので酵素の働きをおさえるために塩水につけるか、ビタミンCを添加するなどの手当てをします。

非酵素反応にはカラメル化とメイラード反応の2種類があります。カラメル化は糖単体の反応、肉を焼いたりあめいろ玉ねぎを作ったときる起こるアミノ酸と還元糖が反応がメイラード反応です。この2つは別物だということを覚えておいてください。「玉ねぎを早く茶色くしたいからカラメルで色をつけよう」というのは難しいということがわかります。

また最近ではメイラード反応によって風味化合物が生成されますが、一部の香り成分の生成に油脂が触媒として関わっているのではないか、と考えられています。昔から肉をロティするときに豚の背脂を巻きつけたりしていましたが、それはメイラード反応を進めるのに有効ということです。

メイラード反応は一般的に「おいしい」反応ですが、デメリットもあります。それは風味がみんな似てくること。メイラード反応によって生成される〈おいしい風味〉によって、素材の味の差がわかりにくくなってしまうのです。

というわけで今回、ご紹介する「白いオニオングラタンスープ」は玉ねぎをあめいろになるまで炒めません。メイラード反応を抑えることで新玉ねぎの甘い香りを100%活かすレシピです。

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新玉ねぎ 2個(350g相当)

バター  30g

ローリエ 1枚

フルール・ド・セル 少々

〈グラサージュ〉

生クリーム 120cc

卵黄    1個

EVオリーブオイル 少々

フルール・ド・セル 少々

パルメジャーノチーズ 少々

まずは玉ねぎのスライスです。できるだけ均一に。今回は食感を残すので、あまり薄くしすぎないようにします。繊維を断つように切りましょう。

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鍋を中火にかけてバターを溶かし、玉ねぎを加えます。ざっくりと混ぜてバターを全体になじませます。

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紙蓋をして加熱していきます。紙蓋をすることで上下を同時に熱することができますし、蓋とは違い硫化アリルなどの刺激成分を飛ばすことができます。ぱちぱちという音がしてきたら、火を弱めます。

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途中、何度か紙蓋を外して中身をかき混ぜながら炒めること8〜10分間。途中でローリエを加えます。今回は動物性のストックを使わないので、ローリエの香りが非常に重要です。ちなみにローリエ、葉脈が放射線上に走っていますのでこんな風に縦にちぎって使います。小さなことですが、香りの差が結構出るので試してみてください。

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すっかり玉ねぎがしんなりしました。透明感もでています。ここで水を600cc加えます。水を加えたら火を強めましょう。

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そのあいだに生クリームを泡立てます。生クリームは冷やしておくときれいに泡立てることができます。

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7分立てくらいに泡立った生クリームに卵黄、オリーブオイル、フルール・ド・セルを加えて混ぜます。

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卵黄を加える事できれいな焼色がつきます。グラサージュとは焼色をつけるための材料のことです。

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玉ねぎのブイヨンが沸きました。ここでしっかりと味見をしてから、塩で味付けします。フルール・ド・セルを3つまみほど加えました。若干、薄めに味をつけておいても大丈夫です。

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オーブン皿やスープ皿、グラタン皿などにスープを盛り、グラサージュをスプーンで三杯ほどかけます。生クリームは軽いのでスープに浮かぶのです。

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仕上げにパルメジャーノチーズを少々、粉チーズでもいいですが、やはりパルメジャーノチーズがおいしいですね。オーブンのグリル機能かトースターで10分間。表面を焼きます。

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できあがり。表面の焼色がきれいです。

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スープと味のついた表面の焼色を一緒に口に運びます。玉ねぎはわずかに食感が残り、スープには甘味が出ています。シンプルですが、今の時期しか味わえない一皿。今回は水を使いましたが、好みによっては鶏のブイヨンを使ってもおいしくできます。でも、水と玉ねぎだけでおいしくできるのが新玉ねぎの良さという気もしますね。

Text : naoya

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