• キッチンレビュー
  • 2015/5/17 12:00:11

『こぼれ梅』研究、第二弾! こぼれ梅はアーモンドの香り

前回『これからブームになるかもという食材!『こぼれ梅』研究!』で定番の使い方をいくつかご紹介しました。このこぼれ梅、どうやら昔はそのままお茶うけとして食べていたそうです。

なにかおもしろい使い方はないものか?

しばらく考えて思い出したのはスペインを代表するシェフ、フェラン・アドリア氏の話。世界中から食材を取り寄せて試食を重ねるなか、麹や酒粕を食べたフェランの感想は

「これは生のアーモンドとか、マジパンみたいだ」

というものでした。なるほど先入観のない外国人の感覚。たしかに言われてみれば風味は似ています。

日本では生のアーモンドを入手することは困難(あっても高い)なので、この方向性で試作をすれば新しいレシピがつくれるのではないか。そこで試作をしてみたら、なかなかいい結果が!

こぼれ梅のフィナンシェ

バター    100g

砂糖     100g

薄力粉     40g

こぼれ梅 40g

卵白   3個分

はちみつ 大さじ2分の1

まずはフィナンシェの材料から。

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お菓子作りの基本は計量から。小麦粉はふるう必要ありませんよ。

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はじめに焦がしバターをつくります。小鍋にバターを入れて、中火で加熱します。

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すべて溶けたら弱火に落として、鍋を揺すったりしながら加熱を続けます。

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細かな泡が立ち、溶かしバターの色が濃くなりました。ヘーゼルナッツ香という香ばしいナッツのような香りが出てきたらOK。焦がしバターといいながら焦げてしまっては駄目です。ただ、泡のせいでバターの色が見えづらいので注意。鍋を揺すると色が確認しやすいです。

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水を張ったボウルに鍋の底をつけて加熱を止めます。これで準備は完了。あとは簡単です。

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ボウルに粉、こぼれ梅、砂糖を入れ、泡だて器でよく混ぜます。こぼれ梅の大きな塊があれば手でほぐします。小麦粉が入っているので小さなそぼろ上になるはずです。

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卵白を泡だて器で泡立てるようにして、軽くほぐします。

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粉のボウルに加えます。

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混ざったら冷めた焦がしバターとはちみつを加えます。沈殿したタンパク質の部分は入れないほうが仕上がりがきれいです。はちみつは転化糖の一種なので、入れるとしっとりします。

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混ぜ過ぎは禁物ですが、ぐるぐるするとすぐに馴染みます。多少、だまのように見えるのはこぼれ梅です。この後、冷蔵庫で1時間、冷やします。充分に生地を冷やすことがフィナンシェやマドレーヌを上手に焼くこつです。

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型にはバターを薄く塗り、小麦粉をはたいておきます。シリコン型の場合は必要ありません。

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スプーンで型に生地を入れていきます。慣れてきたら絞り袋をつかうと早くきれいにできますが、まあ今日はスプーンで。

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190度のオーブンで15分間焼きます。

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できました! フィナンシェはしっかり焼くのが美味しさの基本。そのためオーブンの温度は170度以上です。なぜなら砂糖のカラメル反応が進む温度が173度だから。砂糖の性質を知っておくとオーブンの温度設定で迷いません。

冷めてから型から外します。フィナンシェは焼きたてよりもラップなどをかけて少し置き、バターが生地に馴染んだ頃が食べ時。かといってお菓子屋さんのようにつくってから数日経ったものはバターが酸化するのでよくありません。

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いい状態のときに食べることができるのが手作りの良さ。さて、出来上がったフィナンシェを試食したらやはりアーモンドプードルを入れたようなコクが! これは美味しいです!

こぼれ梅のブランマンジェ

こぼれ梅       50g

牛乳           200cc

砂糖        20g

水        50cc

ゼラチン   5g

生クリーム 50cc

ブランマンジェとは白い食べ物という意味の洋菓子。アーモンドを使ってつくるのが一般的ですが、今日はこぼれ梅で。

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電子レンジで温めておいた牛乳(ホットミルクとして飲めるくらい)とこぼれ梅をあわせてミキサーにかけます。温めておくとこぼれ梅が柔らかくなり、滑らかになりますし、その後の工程でゼラチンが固まってしまう自体を防ぐことができます。

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小さな鍋に分量の水を沸かし、火を止めます。ゼラチン5gを振り入れます。(もしもゼラチンの箱に戻して使うように記載されていたら指示に従ってください)

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ゼラチンが玉になったら困るのでゴムベラで潰すようにして丁寧に混ぜましょう。きちんと溶けたことを確認したら、、、

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ミキサーの中身を加えます。

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ゴムベラで丁寧に混ぜましょう。ボウルに移して、氷水などに当てて冷やします。

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ある程度冷えてから生クリームを加えます。

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うちにボウルがたくさんない、という方は冷凍庫に熱冷まし用などの保冷剤は入っていませんか? 最近の保冷剤は柔軟性があるためボウルの底にフィットしやすく、便利です。とろみがつくまで冷やします。ここできちんと冷やしておくと、あとで分離しちゃったという失敗が防げます。

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型に注ぎます。ガラス容器でもプリンカップでもおこのみで。型に注ぐときはお玉やスプーンよりもこのようなティーポットや計量カップのほうが縁につかずにきれいに注げます。

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およそ3時間、冷蔵庫で冷やし固めます。

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例えばメロンの果肉となかの汁をミキサーにかけたソースをかけて提供します。ソースはなんでもいいのですが、メロンとアーモンドの相性の良さは抜群ですから、こぼれ梅とも相性がいいはず。

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アルミカップを型から外すときは底と周りをお湯に浸けます。

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皿にアルミカップを置き、指で抑えて、『皿』を上下に振ります。そのうちポツンと落ちるはずです。

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砂糖を加えていない牛乳を少しかけただけでも。

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さきほどのメロンジュースを注いで、スープ仕立てにしてもいいでしょう。このあたりでこぼれ梅=生アーモンドペーストの互換性がかなり立証されてきました。この考え方に従えばパウンドケーキやマドレーヌなどにも使えそうです。材料欄のアーモンドプードルをこぼれ梅に置き換えるだけ。アーモンドプードルが40gであれば、それを40gのこぼれ梅にするだけです。

新しい食材の発見は料理を楽しくしますし、健康にもいい伝統的な日本の食材は積極的に活用したいもの。こぼれ梅が手に入ったら是非、お試しください。


今回、試作につかった『こぼれ梅』の商品を販売しているのは『かごや商店』さん。WEBページはこちらです。ご参考までに。

 

Text : naoya

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