• キッチン
  • 2015/4/6 05:00:21

これが究極のミートソース!(ミートソース研究その2)

2月16日に「基本のミートソース〜プロはなにが違う?〜」という記事をエントリしました。これはイタリアンのシェフたちのレシピの平均値を導き出したいわば「イタリアンの味」

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しかし、先日、生パスタの専門店でめっぽう旨いミートソースを食べました。取材許可などはとってないので写真はモザイクです。

カウンターだけのお店で調理場には生パスタの製麺機と茹で釜、そして後ろの寸胴鍋ではミートソースが煮込まれていました。注文して出てきたのがこちら。

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「よく混ぜて召し上がり下さい」という声とともにサービスされたのがこちら。めちゃくちゃ旨いです。味のポイントとなるのはコクと苦味。ビーフシチューのような味です。

このあいだ紹介したミートソースはいわゆるイタリア風の味わい。それに対して、こちらはまさに正調、日本のミートソースと言えるでしょう。

今回はこの料理に挑戦です。近い味をつくってみよう、というコンセプト。

ところで、他店の味を参考にレシピを開発することは外食産業では一般的に行われています。それでもまったく同じ味には仕上がらないところが料理の面白いところ。

それではレシピです。

牛すじ肉                                          300g

牛すね肉(またはシチュー用の部位) 200g

トマトピューレ           100g

玉ねぎ               200g

人参                100g

にんにく               3片

オイル              大さじ3

小麦粉(薄力粉)            20g

バター                   20g

はじめにいきなりの味の秘密です。

その1 ひき肉は使わない!

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お店で食べたミートソースはほろほろと肉が崩れる美味しさ。ひき肉では絶対に出せません。ゼラチン質の多い部位の方が肉はしっとりしますが、肉の部分も旨みには重要。今回はすじ肉とすね肉の割合は300:200ですが、250:250でもいいと思います。

すじ肉は非常に安く、長く煮込むと美味しい部位です。切りにくいですが頑張って1cm角にカットしましょう。多少はそろわなくてもまったくOKです。どうせトロトロになってしまいますから。

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重量の1%の塩を振って、30分寝かせます。

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他の材料です。ここで2つ目のポイント

その2 ホールトマトではなくトマトピューレを使う!

トマトピューレはトマトをすりつぶし煮込んで濃縮してから瓶詰めにしたものです。トマトの風味は少ないですが、旨みは十分。シチューのコク出しに最適です。

玉ねぎ、人参、にんにくはみじんぎりにして、オイル大さじ3とフライパンで加熱していきます。

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火加減は中火です。時折、混ぜながら炒めていきます。とはいえ混ぜ過ぎは禁物。適当にやっていると焦げ目がついてきます。

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そうしたら水を加えます。焦げを溶かして全体にまわすようにしてさらに炒めます。

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この操作を繰り返すと15分で飴色玉葱をつくることができます。水を足していく時短のテクニック。さらに早く作りたければ少量の重曹を添加する方法もあります。

重曹はph調整剤です。メイラード反応を促進してくれますが、味を損ねるので、入れ過ぎは禁物。1g程度で十分です。

飴色玉ねぎを鍋に移します。

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空いたフライパンで肉を炒めます。写真をみればわかりますが、かなり粗めです。

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これも中火で15分くらいかけてしつこく炒めていきます。どんどん炒めていくとこげ色がついてきます。このメイラード反応によって生成される物質がシチューの風味のベースです。

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このくらいまで炒めたら鍋に移します。油は鍋に入れたままにしておいてください。ここで3つ目のポイント。

その3 ブラウンルーを使う!

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ブラウンルーは小麦粉とバターを茶色になるまで炒めたもの。洋食のデミグラスソースをつくるときに使う材料です。

牛脂の残っている鍋に分量のバターと小麦粉を入れ、混ぜながら中火で加熱していきます。

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はじめはこんな風に泡立ちますが、

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やがて収まってきます。この状態で牛乳を入れればいわゆるホワイトソースができますが、ブラウンルーはさらに炒めます。

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茶色(ブラウン)になりました。この状態で火を止めて、フライパンの底を濡れ布巾で冷やします。焦げるのを防ぐためです。これがブラウンルー。

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赤ワインを一気に加えてしまいましょう。ルーが冷めていればダマになることはありません。

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混ぜながら火にかけます。ちゃんと混ぜ続けていれば、、、、

IMG_0105こんな感じにとろみがついてきます。鍋にうつして、肉や香味野菜と一緒にしましょう。

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トマトピューレを1瓶加え

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水を800cc加えます。強火にかけます。

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沸いてきたらアクをとりましょう。「悪は集まるから、沸いてきたら一気にとれ」と昔教わりました。

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弱火に落として、時折混ぜながら3時間加熱します。好みでナツメグをほんの少量、加えてもいいでしょう。

すじ肉が柔らかくなるには十分な時間が必要です。短縮したければ圧力鍋を使ってもOKです。この状態にまでしたら圧力鍋に移して45分加熱します。最初から圧力鍋で煮ないのは匂いがこもってしまうからです。

途中、水が足りなければ湯を足します。

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だいぶ、煮詰まってきました。火をとめてできたら一晩寝かせます。そのあいだに肉に水分が戻り、しっとりします。

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一晩、寝かすとこんな感じ。塩加減は足さなくても大丈夫なはずです。胡椒を加えます。

今回は市販の生パスタを使いました。最近は質のいいのがあるので便利ですね。茹でているあいだに準備です。IMG_0160

温めた皿に常温のバターを10gとチーズを大さじ2入れて混ぜ合わせておきます。

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茹で上がった熱々のパスタを和えます。

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ソースをかけて完成です! 入れ忘れましたが、缶詰のマッシュルームがあれば煮込む途中で入れてください。さらにコクが深まります。手間と時間はかかりますが、材料はシンプル。洋食屋さんのミートソースのようなコクがあります。是非、挑戦してみてください!

Text : naoya

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