• キッチン
  • 2015/3/9 05:00:30

ちょっと変わった卵の加熱方法

卵料理には様々な加熱方法があります。今日は個人的に気に入っている加熱方法、アラン・パッサールさんの卵料理をご紹介。

卵の味は餌で決まる、と言われています。混合飼料とよばれるとうもろこし系の餌を増やさせば濃厚な味に、人参を食べさせれば濃い色に、という具合に。1970年代、来日したフランス人シェフから日本の卵は「魚の匂いがする」と不評だったようです。なるほどその時代は大量にイワシなどの雑魚が穫れた時代だったので、魚粉を肥料や動物の飼料にと活用していたんですね。

今日用意したのは米粉と緑の野菜を食べて育った健康な卵。あっさりとした日本的な味わいです。

卵のショーフロア(original by alain passard From Arpege)

卵 4個

生クリーム 100cc

シェリービネガー 小さじ1

キャトル・エピス 少々(またはカレー粉少々)

塩(フルール・ド・セル) 少々

シブレットのみじん切り 適宜

メープルシロップ 少々

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まずはちょっと変わった調理器具かもしれませんが。

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エッグカッターと言います。800円くらいで売られているはずです。フランス語ではトック・ウフと言います。卵の上部をキレイに切るための道具です。

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尖っている方を下にして、尖っていない方の殻を切ります。向きを間違えると後で後悔します。

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衝撃を与えると切れ目がはいります。それを手がかりにして、ペティナイフの先やカミソリなどで殻の上部を切ります。

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これはちょっと失敗してガタガタになってしまいました。卵白は出して、卵黄だけにします。卵白は少し残っていても大丈夫です。卵白は他の料理やお菓子に使いましょう。

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卵の下部(尖ってない方)を切るとこんな風に水に浮きます。ちなみに切る面を間違えると転覆してしまいます。

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65度から70度の湯で5分間温めます。鍋の底から泡が立っているくらいの温度です。卵をとりだして手の甲に当てて熱く感じらればOK。卵黄は半熟に火が入り、白身は固まっているはずです。

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そのあいだにクリームをつくります。今日は軽く仕上げたいのでサイフォンを使いますが、ボウルにあわせて泡だて器で混ぜてもOKです。でも、あまり泡立て過ぎないように。お酢が入っているので意外と早く硬くなります。

マスタードを少量入れても味が引き締まっておいしいです。キャトルエピスは香辛料ミックスでジンジャー、クローブ、ナツメグ、ペッパーを混ぜあわせたもの。なかにはシナモンをいれる人もいますが、メーカーによって配合が異なるので好みのものを選んでください。もちろん自家製もできます。分量は2つまみぐらいにしました。

塩も1つまみほど入れました。舐めてみてあまり酸っぱくし過ぎないように、かといって少なくても、、、という具合はお好みしだいです。

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サイフォンは便利ですね。材料をすべて入れて、ガスを入れ、振ります。冷蔵庫で少し寝かされば泡立て完了です 。

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フルール・ド・セルをひとつまみとシブレットのみじん切りを振ります。振ったところに……

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さきほどのクリームを絞ります。ボウルと泡だて器でクリームをホイップしたのなら絞り袋を使ったほうが安全かもしれません。

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メープルシロップを少量、垂らします。甘みと香ばしさが卵とクリームのあいだを繋ぐ仲介役になってくれます。煮詰めたみりんでも原理的にはおいしいと思います。

半熟卵に醤油を垂らすとおいしいです。メイラード反応によって生成された香気成分は卵とよく合うからでしょう。メープルシロップは砂糖のシロップと違いメイラード反応によって生成された香気成分を多く含んでいます。それが卵と相まると美味しく感じるのです。

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出来上がり。最初に感じるのは甘みですが、徐々にとろとろのでも温まった卵黄とクリームの酸味と香辛料が強くなっていく味わいが新鮮です。細切りのパン(ムイエットといいます)を添えてもいいでしょう。半熟卵にスプーン代わりの細切りのパンを添えた料理はあちらの家庭の味。

この料理のポイントは卵の火入れです。加熱方法を見直すことで単純なコック・ムイエ(半熟卵のパン添え)が見違えるほど美味しく仕上がるのです。

Text : naoya

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