• キッチン
  • 2014/8/11 05:00:07

理想のゆで卵をつくるコツは『卵を茹でない?』

料理の基本シリーズです。ゆで卵くらい簡単につくれるよ、という方も多いかと思いますが、今日はおいしいゆで卵の作り方をご紹介します。

イギリスが誇る三つ星シェフで分子料理に精通するヘストン・ブルメンタールさんは「ゆで卵(Boiled Egg)をつくるコツは卵を茹でない(Not Boiled)ことです」と言います。

卵を茹でない、とはどういうことでしょうか。

通常の作り方では卵を沸騰した湯に入れて、お好みの時間、茹でると思います。沸騰した湯ですから100度で加熱することになります。しかし、卵白の凝固温度は100度よりもずっと低いのです。沸騰した湯で茹でると卵白に火が入りすぎ、外側はゴムのように硬くなってしまいます。

また沸騰した湯で茹でると殻が割れてしまうことがあります。なかから白身が飛び出してしまったゆで卵をお客様にお出しすることはできません。

そもそも卵のタンパク質の凝固温度は卵黄が65度から70度、卵白が75度から79度です。(ただし白身のうちトランスフェリンというタンパク質は65度前後で凝固します。温泉卵の白いところです)つまり沸騰した湯(100度)で茹で続ける必要はそもそもまったくないのです。

理想のゆで卵とはなんでしょうか? それは卵白はつるりと舌触りがよく、卵黄がきちんと温まっている(固ゆでならしっとりと火が通っている)状態。

さて、その作り方をご紹介しましょう。

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卵はスーパーなどで常温で売られています。それは冷蔵庫に入れてしまうと、買って帰るあいだに卵の表面に水滴が付着し、細菌が増殖してしまうから。

買ってきた卵の保存は冷蔵庫が正解です。卵は室温で1日おくと、冷蔵で4日おいたのと同じくらい品質が低下するそう。また、冷蔵庫のドアポケットによく卵入れがついていますが、そこには入れないでください。卵は振動に弱く、卵白が薄くなってしまうからです。家電メーカーの方々でこの記事を読んでくださっている方がいれば、どういう理由でドアポケットに卵ケースがあるのか教えてください(笑)

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卵は冷蔵庫から出したてのものを使います。(卵の状態をいつも同じにすることで仕上がりを安定させるためです)

通常、卵は先端を下にして保存しておきます。(パック詰めされている卵はちゃんとそう並べられています)これは卵の内側にある気泡が卵白に入るのを少しでも防ぐためです。

実はこの気泡が白身の舌触りを悪くしている原因。気泡の正体は二酸化炭素なのですが、古い卵ほど多くなります。そこで茹で卵をつくる前に先端を上にして・・・・・・

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底を硬いところに軽くたたきつけます。殻が割れて中身が飛び出してしまうんじゃないか、と心配になるかもしれませんが大丈夫です。

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こんな感じに底が割れました。この工程でゆで卵の白身の味はまったく違ってきます。また、殻も剥きやすくなりますよ。

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さて、卵を蓋ができる小さな鍋に入れて、水を注ぎます。

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卵がかぶるくらいの水が入りました。ここで卵をとりだします。

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鍋で湯を沸かします。先に卵をいれたのは必要最低限の水の量をはかるためです。

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沸騰したところに卵を入れて、蓋をして火を止めます。卵は茹でないのです!

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蓋をしたまま6分、待ちます。(固ゆでなら10分)

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時間がきたら冷水にとります。

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卵白はふんわりと固まっています。

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スプーンをいれると黄身はとろとろです。ヘストンさんはこの半熟卵をつかって黄身がとろけるスコッチエッグなどのレシピを発表しています。

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ただのゆで卵と、おいしいゆで卵の違いはシンプルなだけに大きいです。朝食などに是非。

Text : naoya

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