• キッチン
  • 2014/3/10 05:00:42

「今さら誰も教えてくれない」目玉焼きのつくりかた

卵はありふれた食材ですが、卵料理には料理の基本のすべてが詰まっています。しかし、巷にあふれているレシピ本には〈目玉焼き〉のような定番メニューのつくりかたはあまり掲載されてません。

「料理はあんまりしなくて、つくれるのは目玉焼きくらいで・・・・・・てへへ」

のように簡単な料理の代名詞として使われる目玉焼きですが、プロならではの料理のコツを伝授しましょう。ただの目玉焼きですが、めちゃめちゃ長いレシピです。

まずは〈卵の保存〉から。

『卵の保存』

卵は通常、冷蔵庫に保存します。また包装パックに入っていれば、そのまま入れたほうがいいでしょう。野菜室などには入れないようにしてください。なぜなら卵は匂いがうつりやすい食材だから。卵の殻には気孔があるため、ニンニクなどと一緒に卵を袋に入れておくと、匂いがすぐにうつってしまいます。冷蔵庫には普通、ドアポケットに卵を収納する場所がつくられていますが、それはドアポケットならば他の食材の匂いが移りにくいから、なのです。

とはいえ、ドアポケットは振動しやすいのが難点。家庭の冷蔵庫は開け閉めを頻繁にしますが、卵は振動に弱いのです。できたら安定した場所に保存してください。また、卵はとがった先端を下にして保存します。その理由は丸い方には気室という空気が入った層があるため。空気は上にあがる性質があるので、鮮度を失うと黄身が空気に触れてしまい、新鮮さが失われてしまうからです。

『目玉焼きのつくりかた』

さて、それでは目玉焼きのつくりかたにうつりましょう。理想的な目玉焼きとはどういう状態でしょうか。プロが目指すのは〈白身は完全に凝固しているが、黄身は滑らかなクリーム状のまま、しかし、黄身はしっかり温まっている状態〉です。それではレシピです。

卵 二個

植物油 小さじ1/2

バター 小さじ1/2

白挽き胡椒

バルサミコ(あれば)

ポイント1 卵はあらかじめ割っておく!

卵はあらかじめ割っておきましょう。なぜなら、上手に焼くためには水様性卵白を取りのぞいておく必要があるからです。卵白には水っぽい部分があり、それは味を損ねますし、焦げる原因にもなります。またフライパンに直接割り入れると黄身が破れてしまった場合、取り返しがつきません。

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水溶性卵白はざるで簡単にとりのぞくことができます。

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割り入れると水っぽい部分が下に落ちます。

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準備ができました。次にフライパンを弱火で温め、油を入れ、バターを溶かします。バターは小さなかけらに切っておきます。溶けるのに時間がかかると、フライパンの温度が上がり過ぎてしまうからです。バターは5mm角に切ったものを準備してください。

ポイント2 火加減は弱火を守ること! また蓋はしない!

卵の凝固温度はだいたい

黄身:65度~70度
白身:75度~78度

です。火を強くする必要はまったくありません。弱火を守って下さい。また、蓋をしてはいけません。蓋をすると黄身が先に固まってしまうからです。フライパンの設置面に近い場所にある白身が黄身を高すぎる温度から守ってくれるので、目玉焼きは繊細な仕上がりになるのです。

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バターが溶けたので卵を入れました。この際には低い場所から入れるようにしましょう。卵黄は『卵黄球』という細胞の集まりです。この卵黄球は衝撃に非常に弱いのです(だから、普段黄身は白身によって守られています)

卵黄球が潰れてしまうと、加熱したときにゴム状になってしまい、とろりとした食感がなくなります。卵は繊細な食材なので、とにかく丁寧に扱いましょう。

ゆっくりと三分から四分、加熱します。焼き上がりの目安は〈黄身の周りの卵白が凝固したら〉です。

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焼き上がりました。ここで塩を振ります。

ポイント3 塩を振るのは白身だけ!

塩を振る際にも注意が必要です。黄身に塩を振ってしまうと、そこだけ水分が抜けてしまいます。タンパク質が凝固して白い斑点ができ、見た目が悪くなるばかりか、食感まで損なってしまいます。そのため、塩は白身にだけ振るようにしましょう。

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黒いドットはバルサミコ酢です。目玉焼きは濃厚な味なので、酢の酸味をアクセントにすれば食べ飽きることがありません。さて、黄身にナイフを入れてみましょう。火が通った黄身はナイフを入れても簡単に流れ出たりはしません。

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黄身は下の部分に三分の一ほど火が通ってますが、柔らかさは保たれ、黄身は充分に温まっています。白身は完全に凝固していますが、滑らかさを損なってはいません。成功です!

今回はフライパンで焼きましたが、他にもオーブンを使う方法があります。仕上がりは若干異なりますが、基本は一緒。目玉焼きのようなレシピのない料理を完璧につくれるように練習を重ねることが料理技術を上達させる方法です。たかが目玉焼きですが、ポイントがいくつかありました。料理の原理を頭に入れて、丁寧に作ってみれば、満足もひとしおですよ。

Text : naoya

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