• キッチン
  • 2013/9/6 05:00:33

ジャム研。スーッと爽やかなミントのジャムはどこへ行った!?Part3

「ペクチンと糖と酸がそろえば、どんなものでもジャムになるのか?」をテーマにいろいろなものでジャムを作ろうという企画。苦悩のミントジャム。わずかな残りのミントで成功なるか?

前回までのダイジェスト

爽やかで緑の美しいミントジャムをイメージして取りかかったものの、酵素による褐変と強烈なせんい質で真っ黒いスチールウールのようなものができありました。

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ミントジャム失敗一号。真っ黒い、ボソボソのミントの香りがする甘い物質

驚きの失敗に、続いてはミントをミキサーにかけず、砂糖漬けにしたミントの葉を丸ごと煮てジャム化させてみたものの、やはり酵素による褐変をふせぐことができず、仕上がったのは甘いミントティーのようなものでした(それなりにおいしかったですが)。

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ミントジャム失敗二号。気品あるミントティーになったけど、ミントジャムではない。

ここまでが前回までのおさらい。

ミントジャム、最後のチャレンジ

それで二度の課題をどうやって乗り越えるかが今回のテーマ。二回のチャレンジでさまざまな知見を得たジャム研メンバーは、あるひとつの解決策を用意していました。それは、

ブランチング【blanching】

大根おろしや山芋など一部の例外を除き、ほとんどの冷凍野菜は、急速凍結する前に、90 〜 100℃位の熱湯に漬けたり蒸気にあてて調理加熱の70 〜 80% 程度加熱します。これを「ブランチング」といいます。(中略)ブランチングの目的は、加熱により野菜の持っている酵素を不活性化させて貯蔵中の変質や変色を防いだり、組織を軟化させて凍結による組織の破損を防ぐ(後略)。
参考:一般社団法人日本冷凍食品協会ホームページ>冷凍食品の基礎知識>Q18冷凍野菜は凍結前に加熱しているのですか? ブランチングとは何ですか?
http://www.reishokukyo.or.jp/frozen-foods/new-ff-qanda/qa_01

「つまり、沸騰した湯にミントの葉を投入して酵素を失活させてから、ジャム作りにはいろうということです」

と、ジャム研リーダー。こうすると変色を起こさずに美しい色を保てるのではないか。またミントの驚異的パワーのせんいの扱いについては、ミントをミキサーにかけてサラシにかけてエキスだけを搾り取ることで解決しようということになりました。

残すところミントもスペアミントのみ。これが最後のチャレンジだ。これまでにはない緊張感。

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さっそく鍋に湯をわかして、洗ったミントを投入!
前回は低い温度から加熱していったので、酵素の不活性化が不十分だったのではないか。今回は沸騰したところに入れるから成功率は高まる(はず)。

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沸騰した湯に入れるのがポイント

あまり長く加熱してもいけないので、今回は1分程度でひきあげ。すると茹でた湯にアクが出ており茶色くなっていました。

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すばやく水洗いしてミントをさます。リーダーが「熱い!熱い!」と言いながら作業。

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水切りをしっかりして、ミキサーに投入。はたして真っ黒くならずにすむのでしょうか。

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初回のチャレンジ同様に水分が足らないので水を足しながらしあがったものが以下。きれいな緑色。やはりブランチングの効果は絶大でした。

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サラシをのせた笊にあけていきます。すばらしくきれいな緑色です。子供のころに道ばたの葉っぱでジュースを絞って遊んだことを思い出しました。

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残らずミントエキスを搾り取ります。そうそう、こういう色のミントジャムを想像していた。

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搾り取れたミント液と分量の砂糖とあわせる。

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煮ていきます。温度があがっても色の変化はありません。ジャム研メンバーに希望の光が見えてきて、にわかに沸き立ちます。

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沸騰させて糖度を高めていきます。色が濃くなってきましたが褐変の様子は見られません。

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……とここでリーダーが小さなボウルを取り出して、鍋から少量のミント液をすくうとレモン果汁とあわせています。酸を加えることで色が変色するかもしれないので、少量で試してみたということ。若干、茶色っぽく変色しています。これはやむなしとしました。

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ということで、全量をボウルにあけてレモン果汁とあわせます。混ぜていくと、ゆるいながらもゲル化していくのがわかります。

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レモンを加えてまぜるととろみがついてきました

少し褐変して、きれいなグリーンから抹茶色のような色あいに。温度が高いうちに瓶に詰めていきます。

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いよいよ完成のミントジャム。この美しいグリーン。さわやかな香り。
最初に思っていたのは、まさにこういうジャムでした。

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うつくしいグリーンのミントジャム。苦節3回で到達。道のり長かったー。

できあがったジャムを試食。ここまでの道のりが長かったから、思い入れがありすぎて客観的に味わえません。ミントのスーッとした香りは生ミントに比べると穏やかになっています。ハーブならではの、みずみずしい苦みと、ジャムの甘さのバランスが、まさに思い描いたミントジャム通りです。

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「ソーセージとあわせて食べたい」「いちごやチョコレートとあわせてテッパンに食べたい」など試食しながら色々アイディアがふくらみます。

ミントジャムたくさん作りたかったけれど、材料がもうない。ミントと格闘して得られた知見を糧にジャム研の旅はさらに続きます。さて次は何でジャムをつくろうか……。

あ、ミントジャムでモヒートつくるの忘れたー。

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Text : motokiyo

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