• 健康
  • 2015/1/28 05:00:47

家庭でも簡単にできる、だ液の消化力チェック

あんまり噛まずに食べても大丈夫な人、身近にいませんか? 逆に良く噛まないとダメな人も。この消化力の違いを決めるひとつが消化酵素の存在です。今回はこの消化酵素の力を確かめる実験を見学してみました。家庭にもよくある「あるもの」で簡易的に同じ実験もできるのだそうですよ。

では早速実験を見学しましょう。参加したのは服部栄養専門学校の栄養士科の解剖生理学の実験です。

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食べ物にそなわった栄養素は口から入って、消化されて小さい分子に分解されて、小腸から体内へと吸収されます。 実は体内には、それぞれの栄養成分を分解するための消化酵素が多数存在しています。この消化酵素の多少が「消化力」の一部を担っています。

たとえば、次のようなものが代表的な消化酵素です。

  • だ液アミラーゼ=ご飯(でんぷん)を麦芽糖に分解する=口
  • ペプシン=肉(タンパク質)をペプチドに分解する=胃
  • トリプシン=肉(タンパク質)をペプチドに分解する=すい臓
  • 小腸=リパーゼ油(脂質)を分解する=すい臓

今回の実験では、その中の 一つであるだ液中のアミラーゼの存在について、ヨウ素〜デンプン反応を利用して検出してみようというもの。ご飯を口にいれてだ液のアミラーゼでどんどん分解できるか、そうではなくてしっかりと良く噛まなくてはならないかがわかってしまいます。

では、まず実験はでんぷんを溶かした溶液をつくって・・・

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ここに唾液をくわえて攪拌し・・・

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いろいろな温度帯(今回は37℃、55℃、100℃の3種)で一定の時間の間に・・・

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アミラーゼがどのくらいでんぷんを分解したかを・・・

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ヨウ素の色で判別します。

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酵素はもともとはタンパク質なので、鶏卵などと同じように60℃を越えたあたりで変性して、元にはもどりません(ゆで卵は生卵にならないように)。なので100℃で加熱されるとアミラーゼは機能しなくなってしまいます。一方で37℃はアミラーゼが活性する温度です。このようにいくつかの温度を設定し結果を得ることで実験の確かさがわかるということでした。

さてヨウ素の色がどうなるとアミラーゼが活性と言えるのでしょうか。簡単に言うと以下の通りです。

色が濃い=でんぷんが残っている=アミラーゼが活性でない=消化力弱

色が薄い=でんぷんが分解されている=アミラーゼが活性=消化力強

色が薄い人は、あまりご飯を噛まずとも消化できる力がそこそこ備わっているということですが、別の見方をすると、ふだんから良く噛まない傾向にあるのでアミラーゼが強いとも言えるのだそうです。

そして色が濃く出た人は、ふだんからしっかりとご飯をよく噛んで食べましょう。

さてご家庭で簡単にチェックするには何が使えるのかといえば、これです。

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いわゆるルゴール液と呼ばれるものです。

あくまでも簡易的な確認ですが、たとえばご飯を口の中にいれてよく噛んで、それをカップにとってルゴール液を加えて色の変化を見てみると、今回の実験と同じような変化があるのだそうです。口の中に入れておく時間や噛む回数など、いくつかのパターンで試してみると確かさが高まるようです。

ちなみにご飯を噛んでいるうちにほのかに甘く感じるのは、ご飯のでんぷんがアミラーゼの力で麦芽糖に分解されているからです。ご飯を噛んでいて甘く感じられるかどうかも、実は消化力を判断するひとつの基準になりそうですね。

あなたの消化力はどうですか?

Text : motokiyo

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