• 食事情
  • 2017/6/12 05:00:20

神戸牛のミートパイの味の秘密を探ってきた!

今日は食育のお話です。

様々なお店が集まる東京駅、グランスタの一角に気になるお店が。『神戸牛のミートパイ』です。夕方〜夜くらいには売り切れてしまうことも多い人気店で、調べてみるとバームクーヘンで有名なユーハイムの経営でした。

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「バームクーヘンのお菓子屋さんがどうしてまたミートパイのお店を?」と思いましたが、さらに調べてみると面白いことがわかりました。ミートパイは1909(明治42)年創業の洋菓子メーカー、ユーハイムが神戸に店を開いた1923年の創業当時からの人気メニューだったそう。創業100周年に際してレシピを見直し、素材からブラッシュアップを施した『神戸牛のミートパイ』として再登場したとのこと。

神戸牛は日本が世界に誇る和牛ブランドの一つ。ちなみに『世界で一番高い食材』とも言われています。ユーハイムのミートパイに使われている神戸牛はどんな環境で飼育されているのでしょうか。ちょうど学校の体験入学で配布される冊子の取材に同行できたので、当サイトでもご紹介します。

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やってきたのは兵庫県。丹波田中畜産さんを訪れました。田園風景が広がる一角に牛舎はありました。

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ちなみに県の条例で感染病などを防ぐために牛舎への出入りは厳重に管理されています。海外への渡航歴などがある場合には入れないそう。

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入ってすぐの場所にあったのは出荷を待っている牛達が過ごす牛舎。風通しの良い牛舎のなかにはクラシック音楽がかかっていました。

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丹波田中畜産の田中さん。

「神戸牛は日本が誇る牛ですが、意外と知られていません。この牛舎にいるのは但馬牛という黒毛和牛。神戸肉と名乗れるのは兵庫県で育った但馬牛のなかで選ばれた枝肉です」

生きている牛はみんな但馬牛。神戸肉には世界一と言われる厳しい基準があり、肉にしてはじめて神戸肉かどうかわかる、というわけ。

「但馬牛は農耕牛。骨が細くて小さいという特徴は山間の農地でもこまわりが利く牛を選抜したからと言います」

じつはブランド牛の多くは但馬牛の血を引いています。ところが身体が小さく、餌を与えても大きくなりづらい但馬牛に外国品種の血を交配させる場合も。兵庫県では純血の但馬牛の血統を守り、さらに厳しい基準と格付けで神戸肉の味を守ってきました。

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「但馬牛のなかから神戸肉に選ばれる割合は七割ほど。でも、うちの牧場の牛は割合としては九十パーセント以上が神戸肉に選ばれますね」

牛の味を決めるのは血統が半分、もう半分が飼育技術とも言われていますが、この数字を聞いただけで田中畜産さんの技術の確かさがわかります。牛の世界では子牛を産ませる繁殖農家と牛を大きくする肥育農家は別ですが、田中畜産では繁殖から肥育まで一貫して育てているのも特徴。

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それにしても牛舎のなかには臭いが一切、ありません。一頭一頭、快適に過ごせるように管理されています。

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山あいを吹き抜ける風も重要な要素のようです。

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田中畜産さんが直営している焼肉店『牛屋たなか』に移動して、昼食をとりました。

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みてください。この美しい肉。霜降りでありながら赤身がきゅっと締まり、筋肉質な印象があります。

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田中畜産の神戸肉は海外へ輸出もされています。したがって抗生物質などの薬品は一切使用していないそう。

「日本よりも海外のほうが基準が厳しいところがありますからね。安心、安全な食べ物を提供するのは当然のことですから。神戸肉はたしかに高価ですが、自分たちはもっと気軽に楽しんでもらいたい、と思っています」

日本の誇りである神戸肉を気軽に食べるにはユーハイムのミートパイは最適。だから、あれだけの行列ができているんですね。

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実は安心、安全を追求する姿勢はユーハイムも同じで、扱っているお菓子などにも添加物などは一切、使われていないそうです。ケーキにつきもののベーキングパウダー(膨張剤)も使っていないというから驚き。

「私たちも安心、安全、無添加の食べ物を突き詰めていくと、こうした思いを同じにする生産者と一緒に原材料から作っていくしかなくなります。今の時代って、添加物や保存料で本当のおいしさがわかりにくくなってますよね。わたし達の使命は本物の味を提供することで、そこに気づいてもらうことだと思っているんです」

とはユーハイムの方の弁。志のある生産者とメーカーとが出会うと日本の食の未来は決して暗いものではない、と勇気づけられますね。ごちそうさまでした!

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