• 食事情
  • 2017/5/15 05:00:35

Ashrafさんのご当地ビーグル偏愛録(第49回:岐阜県恵那市)

こんにちは! Ashrafです。

岐阜県恵那市南部の、旧山岡町エリアにやって来ました。JR中央本線の恵那駅から南へ伸びるローカル鉄道・明智鉄道の沿線です。山岡駅には、入場無料の寒天資料館が併設されていて、列車を降りるとすぐに「お! ここは寒天が特産の街なのか」と分かります。寒天は海藻のテングサから作られるものですので、海のイメージが強いのですが、寒天の主産地は内陸部に多くあります。ここ恵那市(旧山岡町)のほかでは、長野県茅野市が有名です。寒天は昼夜の寒暖差を利用して作りますので、海辺よりも内陸部の少し標高が高い場所の方が適しています。夜の寒さで凍らせて、昼の暖かさで水分が抜けて、寒天になるのです。だから、単に寒暖差が大きいというだけでなく、雨が少ない(晴天が多い)ということも重要になってきます。

その予備知識を携えて訪れたのは、山岡駅から西へ10kmほど離れた小里川ダムの脇にある道の駅「おばあちゃん市・山岡」。大きな水車がランドマークになっている、インパクトのある施設です。旧山岡町は、陶石の産地でもあります。明治から大正時代にかけて、産出した陶石を細かくために水車が活用されていました。特に小里川ダムの整備に伴って水没したエリアに多くの水車があったことから、産業遺産という意味も含めて巨大な水車が建設されたのだそうです。直径は24mもあり、日本一の大きさを誇っています。近くまで行くとミスト状の水しぶきがかかるので、夏場の避暑に好適です。

水車ばかりに目が行きがちだが、小里川ダムの眺望も素晴らしい

水車ばかりに目が行きがちだが、小里川ダムの眺望も素晴らしい

物産館を覗いてみると、やはり寒天を使った製品を多く揃えていました。山岡の寒天は「細寒天」または「糸寒天」と呼ばれるものが有名です。その名のとおり、首都圏で日常的に食べているところてんと比べると、太さは半分くらい、厚さは半分以下でしょうか。稲庭うどんくらいの太さに仕上げられています。

さまざまな加工品も販売されている

お土産向きのな加工品も多数

稲庭うどんくらいの太さとなれば、麺料理に見立てた寒天料理が誕生しても不思議ではありません。旧山岡町内には、「寒天ラーメン」を提供する飲食店がたくさんあるのです。「おばあちゃん市・山岡」のレストラン「みはらし茶屋」にも、寒天ラーメンがありました。今回は、こちらをいただいてみましょう。

陶石の産地らしく、少しいびつな形をした、味わいのある陶器の器に盛り付けられています。そして、麺は見事に寒天です。実をいうと、私は山岡駅の資料館に入ってみて初めて「山岡は寒天の街なのだ」と知りました。寒天に関して、あまり知識がなかったんですね。だから、「寒天ラーメン」と聞いて、最初は「寒天を練りこんだ麺」なのかなと思っていました。いやいやいや、寒天100%の麺でした。

なお、山岡細寒天は穀物の粉を面状に伸ばしたものではないので、「麺」という表記が語弊をはらみます。しかし、食べてみての印象として、「麺」と書くのが妥当だろうと考えられますので、本記事では「麺」と表記させていただきます。

トッピングは、ゆで卵とメンマ。季節の天ぷらとおしんこが付く

トッピングは、ゆで卵・メンマ・ナルト。季節の天ぷらとお新香が付く

寒天ですので、モチモチとしたコシはまったくなく、ぷつんと噛み切る食感です。ただ、ところてんとはまったく違います。細切りにしてから乾燥させていますので、表面がツルツルしておらず、ザラザラと舌をくすぐるのです。これは面白いですね。旨味という点では小麦を使った麺に遠く及びませんが、ヘルシーでさっぱりしていて、カツオ出汁をベースにした和風スープの風味がストレートに感じられます。ところてんを意識しての和出汁とのマッチアップなのかもしれませんが、個人的には鶏ガラスープに合わせて食べてみたいと感じました。麺自体の旨味が弱いので、スープに濃厚な旨味があった方が舌を満足させてくれるのではないかと思うのです。味噌ベースのスープでもいいかもしれません。

寒天自体は旨味が弱いので、スープをしっかり絡ませて食べるのがポイント

寒天自体は旨味が弱いので、スープをしっかり絡ませて食べるのがポイント

成人男性の場合、寒天ラーメン1杯で食事をまかなおうとすると、ちょっと物足りなく感じると思います。間食としていただくか、食事とするならご飯ものとのセットで注文するとよいでしょう。別皿で添えられるフキノトウの天ぷらが、とてもありがたく感じました。

寒天ラーメンは、山岡駅併設の寒天資料館内にある「かんてんレストラン」でも扱っています。私は、「かんてんレストラン」ではそばをいただいたのですが、そばにも山岡細寒天がトッピングとして添えられていました。山岡では、寒天は食卓に必要不可欠な存在なのですね。寒天ラーメンのさらなる改良と、新メニューの開発にも期待を寄せたいと思います。

 

☆☆お店データ☆☆

「みはらし茶屋」

  •  明智鉄道山岡駅から約10km(道の駅「おばあちゃん市・山岡」内)
  •  定休日/年末年始
  •  営業時間/9:00(食事メニューは11:00)~16:00
  •  主なメニュー/寒天ラーメン500円、寒天ラーメンセット各種700円、ところてん300円

Text : ashraf

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して食育通信onlineは一切の責任を負いません。

ページ上部へ
ツールバーへスキップ