• 食事情
  • 2017/1/31 05:00:45

Ashrafさんのご当地ビーグル偏愛録(第42回:神奈川県横須賀市)

こんにちは! Ashrafです。

前回の投稿では、東京湾フェリーの金谷港を紹介しました。今回はそのアンサー編ということで、もう一方の東京湾フェリーターミナル・久里浜港にやって来ました。金谷港は、「ほとんど観光地、一部昔ながらの港町」という雰囲気でしたが、久里浜港はだいぶ趣が異なります。国道から少し外れているということもあるのでしょうか、あまり観光ムードはありません。

あああ

金谷港よりも間近に船舶を眺められる

ターミナル前に停まるは、観光バスではなく路線バス

ターミナル前に停まっているのは、観光バスではなく路線バス

ターミナルビル内も、どちらかというと閑散としていました。フロアの大半が土産物販売コーナーで埋め尽くされている金谷港と違って、がらんと広い。乗船券売り場の向かいに食事処とみやげ物店が一体化した店舗「コーラル」がありますが、観光客の利用は少なく、あまり華やいだ雰囲気ではありませんでした。朝早くに開店して、比較的早い時間に店を閉めてしまうのも、「ターゲットは観光客ではないのかもしれない」と感じさせる部分です。

しかし、食事処のメニューは、観光客をわくわくさせるに充分なラインナップ。三浦半島の食材を使ったご当地メニューも多数揃えていました。

海をイメージした色使いだが、どことなく昭和レトロな雰囲気も感じられる

海をイメージした色使いだが、どことなく昭和レトロな雰囲気も感じられる

横須賀のご当地グルメというと、真っ先に思い浮かぶのは「よこすか海軍カレー」ではないでしょうか。もちろん、メニューに入っています。知名度の高さもあるのでしょう、店一番の人気を誇っているとのこと。

よこすか海軍カレーは、明治41年に発行された「海軍割烹術参考書」のレシピに基づいて作られたカレー。登録商標であり、横須賀市・横須賀商工会議所・海上自衛隊横須賀地方総監部の3者が中心となって監修する事業者部会に入会し、認定を受けないと、「よこすか海軍カレー」の名称を使用することができません(「ヨコスカ海軍カレー」「YOKOSUKA海軍カレー」も同様)。

認定制度はなかなか厳格で、横須賀市内で、「サラダと牛乳」をセットにして提供するのが原則。また、「B級グルメ」ではなく「ご当地グルメ」であることにもこだわっており、ゆえに各地で行われるB級グルメイベントには登場することがありません。

はっきり「B級ではない」と謳っているので、本投稿でもちょっと取り上げにくいところ。別メニューにしようかなと思っていたら、「よこすか海軍カレー」に使うカレールーをそのままそば・うどんにのせた、「海軍カレーそば・うどん」があることに気づきました。こちらを食べてみることにしましょう。

辛みの強い白ネギとの相性も良い。青ネギを合わせれば、また違った美味しさになりそう

サラダと牛乳が付いていないので、「よこすか海軍カレーそば」とは名乗れない

よこすか海軍カレーは、小麦粉をフライパンで炒めてからカレー粉や具材を加えて作ります。そのため、舌触りが滑らかで、とてもマイルド。スパイスもしっかり利いていて、決して「甘い」わけではないのですが、とろけるような舌触りなのです。少しフルーティーな風味がするのは、ワインを使っているからでしょうか。それとも、隠し味に使っているという蜂蜜が利いているのでしょうか。ドライカレーに干し葡萄をのせることがよくありますが、それに近い味わいを感じました。

これはヨーロッパ仕込みのカレーだなと思って調べてみると、やはりそのルーツはイギリス海軍で提供されていた「カレー風味のシチュー」でした。明治初期、日本海軍が脚気撲滅のために、「カレー味のシチュー」に小麦粉を加えて軍隊食に取り入れたのです。これが、日本のカレーライスのルーツなんですね。

そばつゆとの相性も上々。和出汁の香りが加わることで、まろやかさの中に一本の筋が通り、きりっと引き締まった印象になります。いずれ、サラダと牛乳が付く「よこすか海軍カレー」も食べてみたいものです。「B級グルメではない」と公言している以上、本投稿で取り上げにくいですが。

目移りするほどいろいろなメニューがあるので、もう一品、ミニサイズでの注文が可能な「湘南しらす丼」もいただいてみましょう。

ミニ丼におさまりきらないほど、香りがあふれる

小さな丼から、香りがあふれている

こちらは、フェリーターミナルらしい「海ごはん」。湘南産の釜揚げしらすをたっぷり使った、おもちゃ箱のように賑やかな一杯でした。そして、香りが次々に変化する、ちょっと面白い丼ものでした。なぜなら、湘南しらす丼には、釜揚げしらすのほかに、下から刻み海苔・白ネギ・大葉・角切りの山芋・小さく切ったキュウリ・刻んだ沢庵漬け・梅干しがのっているからです。しらすもたっぷりのっているのですが、そのほかの食材の方が印象的で、「香り丼」とでも名付けたくなるような一杯でした。私としては、釜揚げしらすの香りに没頭したかったので、しらす以外のトッピングは大葉と山芋だけでよかったかな、と感じました。でも、ワンコインで楽しめるミニ丼としてはなかなか良いメニューだと思います。

セットの写真も。1000円を超える、私にとってはとても贅沢なセット

セットの写真も。1000円を超える、私にとってはとても贅沢なセット

惜しいのは、これだけ印象的なメニューを揃えているのに、観光客があまり来ていなかったということ。訪れたのが平日だったということもあるのでしょうが、居合わせた客の大半は近隣住民や港湾関係者でした。そして、このタイミングで一番売れていたのは、「地魚フライ定食」でした(魚は日替わりで、この日はアジフライ)。地元の方々がよく食べているのだから、きっと新鮮で美味しいのでしょう。これも、いずれ試してみたいと思います。

 

☆☆お店データ☆☆

「コーラル」

  •  京急本線京急久里浜駅歩15分
  •  定休日/なし
  •  営業時間/5:30~14:00(土日祝は~15:00)
  •  主なメニュー/海軍カレーそば・うどん各700円、ミニ湘南しらす丼450円、よこすか海軍カレー800円、地魚フライ定食880円

Text : ashraf

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して食育通信onlineは一切の責任を負いません。

ページ上部へ