• 食事情
  • 2017/1/26 05:00:15

長野県伊那市の寒天作り(第二回)『天草から寒天ができるまで』

前回に引き続き、寒天作りを見せていただきに、長野県伊那市にやってきました。早朝5時、マイナス10度のなか、寒天の老舗・小笠原商店さんのみなさんはすでにもくもくと作業をされています。

 

寒天の原料は「天草」という海藻であることは前回ご紹介しました。

この天草から寒天ができるまでを見ていきましょう。

 

天草は乾燥した状態で保管されています。

天草にはさまざまな種類があり、産地もいろいろだそうです。

それぞれの性質を生かしてそのお店の特徴ある寒天を作っていきます。

 

「荒波にもまれた天草は厚くてたくましく、静かな内海で育ったものは柔らかいのですよ」(小笠原さん)

 

01_kansoutengusa(本文用)

 

これらの寒天を水に一晩つけてアク抜きをします。

 

02_akunuki(本文用)

 

ここで、職人によって数種類の寒天がプレンドされます。

次にこの天草を大きな釜で炊いていきます。

 

「この釜炊きの作業がとても難しく、職人の腕見せどころ。うちの釜炊き職人はこのみち40年のベテランです」(小笠原さん)

こちらは昔使われていたという釜。

 

03_kama(本文用)

 

釜で煮たあとは一晩蒸らしてしぼります。それを型に入れて固めます。

固まったら大きな「天突き器」でついて、太めのところてんを作ります。

これをよしずにならべて天日に干し、寒気にさらして凍らせます。

 

04_kansou(本文用)

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水分は自然に少しずつ乾燥していきます。それと同時に水分が凍っていきます。そして日の出ととも気温が上がると、水分が抜けます。さらに風にさらされ、乾燥が進んでいきます。天然のフリーズドライシステムといえますね。

 

「最初のうちはまだ海藻の香りが残っていますが、凍って脱水し、乾燥が進むとともに不純物が抜け落ちていき、透明で品質のよい寒天になります」(小笠原さん)

 

このようにして約2週間かけて、不純物のない寒天ができあがります。天候が悪くなりそうなときにはいそいですべてのよしずを取り込まなくてはならず、なかなか気の抜けない作業が続きます。

 

水分があるときには、よしず一枚あたり40kgありますが、乾燥すると2%の重さの800gほどになっているそうです。

 

できあがった寒天は手作業で丁寧にあつめて、きれいに断裁し、束ねていきます。

 

06_tesagyou(本文用)

 

こうして糸寒天ができあがります。

ちなみに天草の搾りかすは、有機肥料として使われているそうです。

小笠原商店さんの商品は以下のホームページから購入可能です。

 

小笠原商店

http://www.e-kanten.jp

 

ここでご紹介しきれなかった写真の展示会を開催いたします。

ご興味をお持ちになられた方はぜひ見にいらしてください。

 

KAN  TEN  TEN 寒天展

写真/小澤晶子

解説/相良治美

 

日程 2017年2月3日(金)〜24日(金)

会場 農業書センター  階段ギャラリー

〒101-0051東京都千代田区神田神保町2-15-2 第1冨士ビル3階

時間 平日(10:00~19:00) 土曜(11:00~17:00) 日曜・祝日はお休みです

協力・伊那食品工業株式会社・小笠原商店

※書店の一部をお借りしての小さな展示会となります。

※ご来場の方にプレゼントがございます。(数に限りがございますのでご了承ください)

Text : harumi

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