• 食事情
  • 2017/1/19 05:00:25

長野県伊那市の寒天作り(第一回)『寒い天の下で輝く金色の糸』

和菓子作りやところてんの材料として使われる寒天。

この寒天がどのように作られて、私たちの元に届いているのかに想いを馳せてみたことはあるでしょうか。

実は寒天はとても魅力ある食材なのです。

今回から2回にわたって、この寒天についてご紹介しようと思います。

 

さて、寒天はその文字が表すように、寒い時期につくられます。

今回、寒天作りを見せていただくために訪れたのは、長野県伊那市。南アルプスと中央アルプスに囲まれ、晴天が多いところです。冬はとても寒く、私たちが訪れたときも、気温はマイナス10度でした。顔がこわばってうまく話ができませんが、カラッとしてキリッと寒いと、清々しいくらいです。

 

ところでみなさんは寒天が何からできているかご存知でしょうか。

そう、天草という海藻です。

 

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この海藻が、なぜこんな山あいまで運ばれて寒天になったのでしょうか。

実はこの地方から関西に出稼ぎに出ていたある人物が、寒天の作り方を持ち帰り、作り始めたのが始まりだといいます。寒天作りに必要な寒い気候、晴天、乾いた風、きれいな水などの条件が揃っていたことから、このあたりでの良質な寒天が作られるようになり、全国から注文が殺到するようになったのだそうです。

 

今回寒天作りの作業を見せていただいたのは、大正5年から、変わらぬ手作業で寒天作りをしている小笠原商店です。和菓子に使われる上質な寒天を作る老舗です。某老舗和菓子店の羊羹は小笠原さんの寒天なくしてはできないともいわれています。

 

さて、こちらが寒天を干している風景です。

 

kantenbatake(本文用)

 

思わず深呼吸したくなりませんか?

近くに寄って見てみましょう。

 

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朝の日差しにきらきらと金色に輝いて見えます。

一面にこのキラキラした糸が並んでいる様子は圧巻です。

 

この糸寒天、溶かして使うほか、このまま鍋に入れて、さっと火を通して食べてもおいしいんですよ。水で戻してサラダに入れるのもおすすめです。

 

現在、寒天はさまざまな形状のものが発売されています。

粉、粒、フィルムなど日々進化しています。また食品だけでなく、化粧品や歯磨き粉、実験材料などにも欠かせない素材です。こうした寒天は大きな工場で作られることが多いのですが、小笠原さんは昔ながらの天日干しの寒天作りにこだわっています。きれいな空気をいっぱいに含んだ寒天は、とてもおいしいんです。

 

小笠原商店の小笠原秀樹さんに小笠原さんの寒天に魅力についてきくと

「なんといっても、弾力と歯ごたえですね」

とのこと。確かにゼラチンのブルブルした感じとは違って、独特のさっぱりとした感じは寒天ならではですね。小笠原さんの寒天は特に歯ごたえを感じます。

 

次回はこの寒天作りの様子を詳しくご紹介します。

 

写真/小澤晶子

小笠原商店

http://www.e-kanten.jp

Text : harumi

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