• 食事情
  • 2017/1/8 05:00:30

長崎県雲仙市 岩崎正利さんの、島大根のこと。

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新年、明けましておめでとうございます。

旧年はたくさんの方々にお世話になりました。

2017年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

2016年の11月に、高橋一也初著書の本「古来種野菜を食べてください。」を発刊いたしました。そんな流れがあったこともあり、古来種野菜についてのお問い合わせをいただいたり、取材していただいたりと、昨年から今年への境界線がない、そんな感覚の中で2017年を迎えようとしていました。

そして、12月の暮れ、長崎県雲仙市の岩崎正利さんから2016年最後のお野菜が届きます。大根、カブ、などの冬野菜がたっぷりと。

 

その中で、この島大根が目をひきました。

 

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手にとるともちろんずっしりとしています。

ですが、目がいくところは、それぞれの形、そして、色。

白、という白ではなく淡い黄色や肌に近い色。

それだけの大根もあれば、薄い紅色が全体にのっていたり、一部分だけがその色だったり。一言で島大根、と言いますが、それぞれに「個」であることを見せてくれています。

多様性、を教えてくれる大根です。

 

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多様性を少し深く考えてみます。

 

多様性とは

この世界には

いろんな生物が多様に存在して

その生物の一つひとつの命を支えている

多様性が存在するということ

 

生物である僕たち人も

いろんな人が多様に存在している

その人のひとりひとりの命を支えている

多様性が存在するということ

 

私たちには、愛している人がいて、愛されている人がいて、そして私たち生物は同じように愛し愛されている植物をいただく。多様性が多様性を取り入れる瞬間。だから、いただくものの特徴によって、多様な思考ができたり、多様な文化ができたりする。

 

もう少しだけ、八百屋である私たちの視点で「多様性」に触れると、画一化されたF1種の野菜を食べ続けること=食の多様性を失い続けている、ということ。さらにそこに気づけないでいることが、厄介で。

人それぞれにある「味覚」の多様性が画一化するということは、日本の食の「文化」が画一化されてしまうということ。食と、その文化の多様性を失ってしまう。

私たち八百屋が懸念している最大のことは、この「味覚」のこと。

F1の種を買い、効率よく育てることは、経済の中に入りやすい。だけどそれらは画一化されている。味もその姿も。

古来種野菜は、自分の命をつないでいくだけではなく、その地域の文化をも繋いでいく。

流通の中で、その両者のバランスがとれなくなってしまった今、「味覚の多様性」が失われている。その影響をダイレクトにうけているのは、今の小さな子どもたち。ほぼ、改良されたF1の野菜を主に食べているからだ。

食によって、人は形成されていきますし、そしてその人たちが作る文化も形成されていきます。全ては繋がっていくのです。

 

少しスケールのある話になってしまいましたが、すみません。

この島大根を見たときに、それぞれの個性がとても美しく見えたので、このことをどう伝えようかと思ったら、長々となりました。

 

こんな感じですが本年もどうぞ、

よろしくお願いいたします。

 

 

warmerwarmer 高橋一也

Text : warmerwarmer

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