• 食事情
  • 2016/9/15 05:00:12

Ashrafさんのご当地ビーグル偏愛録(第33回:香川県小豆島町)

こんにちは! Ashrafです。

仕事で小豆島へ行ってきました。旅費をあまりかけられないということで、神戸・小豆島間を結ぶ「小豆島ジャンボフェリー」を利用。小豆島には人口が15000人近くありますが、意外なことに空港がなく、船でしか渡ることができません。そのぶん船便は充実していて、島内の6つの港に本州・四国方面へのフェリーが就航しています。その中で、小豆島ジャンボフェリーは唯一、夜行便の設定があるのです。300円の割増料金がかかりますが、神戸・小豆島間を片道2290円で移動でき、宿泊費も節約できてしまいます。さらに2000円を上乗せすれば、個室宿泊も可能。快適な船旅を楽しむことができます。ただし、夜行便があるのは神戸→小豆島(高松経由)の便のみ。小豆島→神戸には設定がないのでご注意を(通常期の平日ダイヤ。土休日および繁忙期ダイヤには夜行便あり)。

神戸港へは、JR三ノ宮駅から徒歩15分ほど。連絡バスも出ている

神戸港へは、JR三ノ宮駅から徒歩20分ほど。各便に合わせた連絡バスも出ている

小豆島ジャンボフェリーには「りつりん2」と「こんぴら2」、2隻の船舶が運用されています。船内設備は基本的に同じですが、「りつりん2」の方が少し新しい船で、バリアフリー対応になっています。ダイヤによってどちらの船に乗ることになるのかが変わってきますので、設備に極端な差があっては困りますね。今回は、「りつりん2」に乗ることになりました。

フェリー「りつりん2」。小豆島・坂手港で撮影

フェリー「りつりん2」。小豆島・坂手港で撮影

一般客車だけでなく、生活物資のコンテナも運ぶ。フェリーは、島での生活に欠かせない存在だ

生活物資のコンテナも運ぶ。フェリーは、島での生活に欠かせない存在だ

ゴザは自由に利用できる。繁忙時には、階段にまでゴザが敷かれることも

ゴザは自由に利用できる。繁忙時には、階段にまでゴザが敷かれることもある

船内には、うどんコーナーがあります。これがとても好評で、乗船客の多くがここで食事をとります。営業時間は便によって異なりますが、行きの夜行便(1:00発→7:30着)では出港直後にオープンし、約1時間半程度の営業。帰りの便(20:45発→24:00着)では出港直後にオープンして神戸到着20分前まで営業していました。オープン直後はかなり混雑しますので、よほどお腹が空いているのでなければ少し時間をずらすとよいでしょう。オープンから1時間後なら、待つことなく食べられます。

以前に「こんぴら2」のうどんコーナーで食べた時には、窓際に椅子席が用意されていました。明石海峡大橋の下を潜る瞬間にうどんをすするのが至福のひとときだったのですが、「りつりん2」には窓際の席がありませんでした。厨房を囲む立ち食いカウンターと、ホール側を向いた立ち食いスペースのみです。うどんの客室内への持ち出しはできません。

店員さんは、売店のレジも兼務。お客さん対応中の場合は少し待ち時間が長くなる

店員さんは売店のレジも兼務。お客さん対応中の場合は、少し待ち時間が長くなる

メニューはうどん5種類のほか、焼きそば(200円)、ソフトクリーム(280円)など、スナックフードも充実しています。

その中で、ひときわ目をひくのが「オリーブうどん」です。小豆島は1908年に日本で初めてオリーブの栽培に成功した土地(3県で同時に栽培が試みられたが、根付いたのは小豆島だけだった)であり、現在も小豆島を含めた香川県が生産量全国1位となっています。そのシェアは、なんと95%以上!

オリーブうどんは、かけうどんにオリーブの実を2つトッピングして、さらにオリーブオイルをかけたものでした。「うどんにオリーブオイル、合うの?」と訝る方もいるでしょうか。しかし、天ぷらうどんが美味しいということを考えれば、その疑念はすぐに払拭されます。うどんと油は、相性抜群なのです。

見た目には、豪華ではないがオリーブのアクセントが利いている

見た目には、豪華ではないがオリーブのアクセントが利いている

オリーブオイルは、麺のツルツル食感を強調させるとともに、出汁の風味にまろやかさを加えます。さらに、麺と出汁の一体感を演出します。ここまでは普通の天ぷら油と同じなのですが、最大の特徴は、つゆを全部飲み切って「ふぅ」とひと息ついた際に、オリーブの香りが口内にフワッと優しく漂うことです。麺の旨味を打ち消すことなく、出汁の香りを遮ることなく、後追いで香るのです。これにはビックリしました。見た目にはシンプルなメニューですが、食べてみてのインパクトは絶大です。「ご当地」という点を抜きにしても、これは素晴らしいアイデアメニューだと思います。オリーブオイルは健康食材として人気がありますから、近い将来には、オリーブうどんが首都圏のセルフうどん店にも広まる可能性も秘めていると感じました。

帰りの便(帰りも「りつりん2」でした)では、もうひとつのご当地系メニュー「100%オリーブ牛カレーうどん」をいただきました。てっきりかけうどんにカレールーを乗せたものだろうと思っていたのですが、出てきたのは釜揚げうどんのカレーがけでした。いわゆるカレーライスにかけるようなトロッとしたカレールーではなく、汁気の少ないキーマカレーに近いものです。牛肉はミンチを使用しているため、カレールー全体に肉の旨味が行き渡っています。

こちらも、見た目には豪華ではない。味とブランド力で勝負!

こちらも、見た目には決して豪華ではない。味とブランド力で勝負!

オリーブ牛は、搾油後の小豆島オリーブを与えて肥育した、香川県のブランド牛。オリーブに含まれるオレイン酸により旨味が増し、抗酸化成分によりやわらかくヘルシーな肉質になるのだそうです。カレーにミンチ肉を使うと固くなってしまうことが多いものですが、オリーブ牛はそれほど舌や歯に強く触ることがなく、麺とのバランス感もよく美味しくいただけました。「旨みギッシリ」というよりも、サッパリしていてヘルシーな牛肉というイメージでした。630円という価格は立ち食いうどんにしてはだいぶお高いですが、オリーブ牛というブランドを考慮すれば納得。

瀬戸内航路の船内うどんというと、かつて宇高連絡船のデッキにあった立ち食いうどん店を思い出す方も多いのではないでしょうか。ジャンボフェリーのうどんコーナーはデッキではなく船内にありますので、当時の風情を味わうまでには至りませんが、反面、オリジナルメニューで旅気分を盛り上げてくれます。ジャンボフェリーに乗る際には、事前にコンビニなどで食料を調達する必要はないですね。

 

☆☆お店データ☆☆

「フェリーりつりん2 うどんコーナー」

  •  小豆島ジャンボフェリー「りつりん2」船内(2階ロビー)
  •  定休日:なし
  •  営業時間:各港出港後~各港到着20分前くらいまで(便により異なる)
  •  主なメニュー:オリーブうどん400円、100%オリーブ牛カレーうどん630円、きつねうどん450円

Text : ashraf

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