• 食事情
  • 2016/8/31 05:00:43

Ashrafさんのご当地ビーグル偏愛録(第32回:兵庫県姫路市)

こんにちは! Ashrafです。

今回は、私が「駅そば」にのめり込むきっかけになった店を紹介したいと思います。やって来たのは、JR山陽本線・姫路駅。もうだいぶ有名になりましたので、ピンとくる方も多いでしょう。和風出汁(うどんつゆ)に中華麺を合わせた不思議な麺料理、「えきそば」です。

もし、大学生時代にこの一杯に出会うことがなかったら、私の人生はまったく違うものになっていたかもしれません。

完全立ち食いスタイル。椅子を希望の方は、コンコースの「まねきダイニング」へ

完全立ち食いスタイル。座って食べたい方は、コンコースの「まねきダイニング」へ

うどんつゆと中華麺、「本当に美味しいの?」と訝る方も多いでしょうか。しかし、これがよくマッチするのです。ポイントは、中華麺といってもいわゆる「ラーメン」とは違い、あまりコシの強くない、ソフトな麺を使用しているということ。食感や「甘み」がラーメンとうどんの中間くらいなので、違和感なくいただけます。

それもそのはず、「えきそば」はもともとうどんの代用品として開発されたものなのです。終戦直後、姫路駅でうどんの販売を考えたものの統制品の小麦粉がなかなか手に入らず、コンニャクを使った麺を開発したのが始まりです。その後、「腐りにくい麺を」と考えて試行錯誤を繰り返した末に、「かんすい」を使った中華麺に行きついたのだそうです。昭和24年の発売開始から、70年近く。近年ではメディアに取り上げられる機会も多くなり、すっかり姫路市のソウルフードとして定着し、この一杯を目当てにやってくる観光客も多くなりました。2015年に国宝・姫路城の平成大修理があったこともあり、店内で外国人観光客を見かけることも多くなってきました。

2016年8月現在、「えきそば」を食べられる店舗は、姫路駅構内(地下街を含む)に4店舗。このほかに姫路市内(街なか)に2店舗と加古川駅に1店舗、そして神戸市・元町駅構内にも1店舗あります。

姫路駅ホームの店舗では、夏場には毎年のように冷やし系の新作メニューが登場します。今年は、独自開発の「梅かつおえきそば」に加えて、Kiss-FM KOBEと共同で開発した「ネバーえきそば ~夏をあきらめないで~」でが売り出されていました。ネーミングにも惹かれるネバーえきそばをいただいてみることにしましょう。

具だくさんで、ワクワクと心躍るルックス

具だくさんで、ワクワクと心躍るルックス

トッピングは、オクラやメカブなどのネバネバ食材とニンジンなどの根菜を和えたものを中心に、ナメコ、鶏のささみ、そして梅肉ペースト。とてもサッパリとした一杯に仕上がっています。最初にしっかりと全体を混ぜて食べるか、それとも混ぜずに食べるかでちょっと悩むところです。混ぜると梅肉ペーストの酸味が全体の味覚をだいぶ支配しそうですので、この辺りの好みによって判断が分かれるところでしょう。私は、混ぜずに食べてみました。鶏肉と梅の相性がとてもよいですね。

照明の関係で麺は黄色に見えるが、一般的な中華麺よりは白っぽい

照明の関係で麺は黄色が強く見えるが、一般的な中華麺よりは白っぽい

冷やしメニューということで、つゆは少なめです。出汁の香りがあまり立たないので、麺だけで食べると少し物足りなく感じるかもしれません。梅肉ペーストをどうするかはともかくとして、ネバネバ食材のトッピングは麺によく絡めて食べた方がよかったかもしれません。

翌日には、今年4月にオープンしたばかりの元町駅の店舗にも行ってみました。こちらではネバーえきそばは扱っておらず、穴子丼とのセットメニューが名物になっていました。店舗によってメニューが違うので、ハシゴしてみるのも楽しいかもしれません。

元町駅の店舗では、食券制ではなく後払いになっている

元町駅の店舗では、食券制ではなく後払いになっている

穴子丼セットは780円。少々値が張る

穴子丼セットは780円。少々値が張る

でもやっぱり私は、元祖であり、私の人生を変えることにもなった「天ぷらえきそば」が一番好きです。20年と少し前に、大学生だった私は事前に何の情報も持たずに姫路駅を訪れ、たまたまそこにあった店舗を利用しました。何も考えずに「えきそば」と称するものを食べ、こめかみに鉄槌を打ち付けられたような衝撃を覚えました。「そば」なのに、まったく「蕎麦」の味がしないのですから。そしてこの時、私は「関西の駅そばはこういうものなのか」と勘違いをしました。姫路駅の固有メニューではなく、関西地方全体の特徴だと捉えてしまったのです。この間違いから、「全国の駅そばを巡れば、もっといろいろな地域性を発見できるに違いない」と考えるに至ったのです。就職活動を間近に控えた大学生に道を踏み外させるほどの衝撃が、この一杯には確かにあったのです。

1995年当時のホーム店舗。囲いのない、吹きさらしの店舗だった

1995年当時のホーム店舗。囲いのない、吹きさらしの小さな店だった

私の人生を変えた(狂わせた)一杯。

このシンプルな「天ぷらえきそば」が、私の人生を変えた(狂わせた)

姫路駅ホームの2店舗では14~17時にタイムサービスがあり、天ぷらえきそば・きつねえきそばがそれぞれ40円引きで食べられます。お得! お得! 学割メニューもあります!

 

☆☆お店データ☆☆

「えきそば」

  •  JR山陽本線ほか姫路駅7・8番ホーム(5・6番ホームにも店舗あり)
  •  定休日:なし
  •  営業時間:7:00~20:00(5・6番ホームは6:00~23:00)
  •  主なメニュー:ネバーえきそば450円、天ぷらえきそば360円、きつねえきそば360円

Text : ashraf

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