• 食事情
  • 2015/9/25 05:00:17

Ashrafさんのご当地ビーグル偏愛録(第10回:福井県鯖江市)

こんにちは! Ashrafです。

道の駅探訪シリーズがもう少し続きます。今回は福井県鯖江市、国道417号線に面した「西山公園」を訪れました。西山公園の源流は、江戸末期に鯖江藩第7代藩主の間部詮勝公が整備した庭園「嚮陽渓(きょうようけい)」です。1914年に大正天皇即位を記念して西山公園と改称、全山に桜を植えるなど改修を施して桜の名所になりました。1958年以降には多くのツツジが植えられ、今日ではむしろツツジの方が有名になっています。県内では東尋坊に次ぐ観光客数を誇るスポットで、「日本の歴史公園100選」にも選定されています。その一角に飲食コーナーや物産館、インフォメーションコーナーなどを整備して、2014年に道の駅に登録されました。

新しく綺麗な施設。清潔なトイレが24時間使用できるのがりがたい

新しく綺麗な施設。西山公園駅ではなく、隣の西鯖江駅が最寄りとなる

B級グルメを求めて、セルフサービス形式の飲食コーナーへ。まず目についたのはつつじソフトクリームでしたが、空腹での訪問でもう少しお腹に溜まるものを食べたく、道の駅オリジナル商品の吉川ナスバーガーを試してみることにしました。

ナスの産地としては高知県や熊本県が有名で、福井県の出荷量は決して上位ではありません。しかし、福井県には3つの「幻のナス」があります。福井市荒土町妙金島地区で生産されている妙金ナス、福井市新保地区で生産される新保ナス、そして鯖江市の旧吉川村域で生産されている吉川ナスです。吉川ナスは、ソフトボールのような大きさ・形をした、1000年以上の歴史があるとされる丸ナスです。身が固く、煮崩れしないのが特徴なのだそうです。栽培が難しく手間がかかるため一時は生産農家が1戸だけになるなど絶滅の危機に瀕しましたが、街をあげて栽培者の育成に取り組み、首都圏の料亭などに注目されたこともあって再興に転じています。

ほぼ野菜だけだが、具材感はたっぷり

具材はほぼ野菜だけだが、ボリューム感は抜群

バンズオープン!鶏そぼろソースの旨味と吉川ナスの食感が際立つ

バンズオープン! 鶏そぼろソースの旨味と吉川ナスの食感が際立つ

吉川ナスバーガーには、吉川ナスの輪切りを使います。1.5センチほどの厚さに切って、素揚げしてバンズに乗せると、これがちょうどバンズと同じくらいの大きさ。サイズもご当地バーガー向きの食材です。レタス・トマト・キュウリと、鶏そぼろのソースを一緒にサンドします。パテとしての肉類はまったく使っていないのですが、吉川ナスの歯ごたえが意外なほどしっかりしているので、ほぼ野菜だけのハンバーガーでも充分な満足感を得られます。一般的な長ナスのようなベチャッとした食感ではなく、皮と身の食感のギャップが少ないためか皮の部分のえぐ味もあまり感じないので、「ナスが苦手」という方でも美味しく食べられると思います。ヘルシーで、美味しくて、稀少価値があるわりには価格的に安いので、熱烈プッシュです。なお、吉川ナスバーガーは収穫時季(おおむね6~11月)のみの販売となり、収穫量に限りがあるため夕方には売り切れることもあるそうです。目当てにする場合には、早い時間帯の訪問を推奨します。

ところで、西山公園には入場無料の西山動物園が併設され、人気スポットになっています。山の上にあるので階段を上るのが少々大変ですが、道の駅の館内エレベーターでショートカットできます。この動物園の名物は、日本一の繁殖数を誇るというレッサーパンダ。基本駅には檻の中で飼育されているのですが、屋外の運動場に出ている時間帯もあり、愛くるしい姿を間近に眺めることができます。

開園時間は9:00~16:30で、月曜は休館となる。

開園時間は9:00~16:30で、月曜休館。

そして、道の駅の飲食コーナーにも、レッサーパンダにあやかったコロッケパンが登場していました。千切りキャベツ・コロッケ・茹で卵・キュウリをパンに挟んでレッサーパンダの顔に似せたとのことなのですが、どうでしょうか。

具材感を伝えるためこの角度で撮影したが、本来は逆さまに見る

具材感を伝えるためこの角度で撮影したが、本来は上下逆さまに見る

単に姿を似せただけでなく、実は使っているコロッケそのものがご当地B級グルメ「西山コロッケ」です。西山コロッケは、牛スジを入れた旨味たっぷりのコロッケ。ジャガイモも完全に潰すのではなくある程度形を残していて、食感の強弱を楽しめます。こちらは通年販売しているので、吉川ナスバーガーが売り切れていた場合(または12~5月)にはこちらをどうぞ。

「レッサーパンダの顔ではなく、眼鏡にしか見えない」と思った方、ごもっともです。しかし、それこそ私の思う壺。このコロッケパンは、レッサーパンダの顔と同時に、眼鏡をモチーフにしたものでもあるのです。福井県は、眼鏡フレームの世界三大産地のひとつに数えられており、国内シェアはなんと約96%にものぼります。1905年、麻生津村(現・福井市)の村会議員・増永五左衛門が、貧しい集落の人々の生活を安定させようと東京や大阪から職人を招いて眼鏡作りを始め、職人の独立支援も行って地場産業として定着させました。増永眼鏡㈱のフレームは、日本企業として初めてフランス・Silmo Awardで金賞を受賞(2000年)するなど、世界中で高く評価されています。

館内には、眼鏡フレームの型を抜いた後の端材で作ったオブジェがある

館内には、眼鏡フレームの型を抜いた後の端材で作ったオブジェがある

ツツジ、ナス、コロッケからレッサーパンダに眼鏡フレームまで。街の名物や取り組みなどの情報を一括して知識に取り込めるのが、道の駅です。名物を食べ歩くだけでも充分楽しいですが、その由来や背景などを学べば、旅がより一層意義深いものとなるのではないでしょうか。

 

☆☆お店データ☆☆

「道の駅西山公園」

  • 福井鉄道西鯖江駅歩約3分(国道417号沿い)。
  • 営業時間:9:00~18:00
  • 定休日:なし
  • 主なメニュー:つつじソフトクリーム300円、吉川ナスバーガー300円、コロッケパン280円、西山コロッケ(単品)120円

Text : ashraf

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