• レビュー食事情
  • 2015/5/1 05:00:15

Ashrafさんのご当地ビーグル偏愛録(第1回:富山県高岡市)

はじめまして!

このたび、こちらに記事を投稿させていただくことになりました、Ashrafと申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

ごあいさつがてら、簡単な自己紹介と主旨表明をさせていただきます。

北海道旭川市・旭山動物園にて。

北海道旭川市・旭山動物園にて。

私は1973年生まれで、身体の1%くらいが「山田うどん」でできている、生粋の埼玉っ子です。現在は都内在住ですが、どうしても池袋周辺から離れられない埼玉魂の持ち主です。

中央大学文学部を卒業後、かなりの紆余曲折を経て、現在はフリーライターとして活動しています。私の名を知る方は、私のことを「駅そば」(駅構内及び周辺の簡易そば店)のスペシャリストだと認識されているのではないかと思いますが、実は駅そば以外にも道の駅・温泉・健康ランド・スーパーなど、さまざまな「旅にまつわるB級要素」を探訪・研究しています。

そこで、この場では駅そばのみならず(駅そば記事の頻度が高くなると思いますが)、ほかのご当地B級グルメについても綴っていきたいと思います。これまで私の中であまり日の目を見なかったB級グルメたちにスポットを当てることができ、活動の幅が広がることにトキメキを覚えています。

さて、全国にはあまたの「ご当地B級グルメ」があります。中には、A級なのかB級なのか分からないものや、「ご当地」と呼んでいいかどうか悩ましいものもあります。そこで、誠に勝手ながら、私がこの場に投稿する記事における「ご当地B級グルメ」を定義させていただきました。今後、下記①②の両方に当てはまるものを対象とすることにします。

①B級グルメであること

A級とB級の線引きは難しいですが、独断で「簡易調理の一品もの」とします。値段による線引きはしません(1000円超の商品を取り上げる予定もあるので)。基本的に定食や御膳ものなどは対象外となるわけですが、駅そば店のセットメニューなどは取り上げるかもしれません。

②ご当地性という観点から、下記1)~5)のいずれかに当てはまること

  • 1)当該地域産の食材を使用しているもの
  • 2)味や見た目が当該地域を連想させるもの
  • 3)ほかの地域では出会えないもの
  • 4)当該地域に深く根付き、浸透しているもの
  • 5)当該地域で組織的に振興に取り組んでいるもの

今後、記事を投稿していく中でこれらのルールに若干の変更を加えることがあるかもしれませんが、ご了承いただければ幸いです。

 

それでは、第1回の記事にいきましょう。

先日、長野・金沢間の各地を取材する旅に出て、北陸新幹線に乗ってきました。東海道以外の新幹線にはめったに乗らない私としては、この鉄面皮なフォルムがとても新鮮に感じました。

東京駅にて。はくたか553号

東京駅にて。はくたか553号

今回紹介したいのは、高岡駅。新幹線の乗り入れはないのですが、新幹線開業を前に駅舎が改築され、モダンな雰囲気に生まれ変わりました。駅前に古い(昭和中期ごろ)ビルが建ち並んでいるので、ギャップを感じる街並みです。ちなみに、新幹線は高岡からJR城端線でひと駅、新高岡駅で在来線と接続しています。

この駅には、大正4年創業(今年で、ちょうど創業100周年!)の老舗駅そば店「今庄」が入店しています。かつては待合室と南口駅舎外、地下街に計3店舗ありましたが、駅舎改築時に地下街が閉鎖されたため現在は2店舗。改築後に新しい地下街が誕生しましたが、「今庄」は入りませんでした。旧待合室の店舗は、駅ビル「クルン高岡」の2階(改札階)にあります。

駅ビル内から撮影。駅ビルの外側からも出入りできる。

駅ビル内から撮影。駅ビルの外側からも出入りできる。

ちなみに、駅舎改築前の「今庄」(待合室の店舗)がこちら。ネオン管が昭和の雰囲気を色濃く醸し出していて、個人的にたいへん好きな雰囲気でした。

2009年当時の店舗外観。

2009年当時の店舗外観。

駅そばのつゆが東日本と西日本で異なるということはご存知でしょうか。東日本では濃口しょうゆを使った色の濃いつゆ、西日本では薄口醤油を使った透明感のあるつゆが一般的です。この両者の境界線は、東海道方面だと天下分け目の関ケ原にあります。

北陸方面では、東海道方面ほどはっきりしていないのですが、おおむね富山市あたりに境界線があります。高岡市は富山市よりも西に位置していますので、「今庄」のつゆも関西風ということになります。境界線に近いためか、関西風にしては比較的濃いめの色合い。

また、一般的に東日本では「そば」、西日本では「うどん」が優勢であると言われています。ならば、「そばとうどんの間にも境界線があるのではないか」と考えたくなるところ。実は、高岡駅「今庄」の名物メニューに、境界線を感じることができるのです。

そばもうどんも、やわらかい茹で麺。

そばもうどんも、やわらかい茹で麺。

一杯の丼の中に、そばとうどんを両方盛りつけた「チャンポン」(写真は「月見チャンポン」)。まさに、そば文化とうどん文化がぶつかり合う地域ならではの発想でしょう。

このような前衛的なメニューを見ると、ついつい「また奇をてらってこんなことを」と思いたくなるところですが、実はこのメニュー、昭和25年頃からあります。常連客の裏メニューとして始まり、後に正規メニューとして売り出したところ評判になり、市内でマネをするそば・うどん店も現れ、すっかり街の名物になりました。

2009年の時点ではそば1玉+うどん1玉で値段も大盛り価格でしたが、現在はそば半玉+うどん半玉で、そば・うどんと同額で提供されています。気軽に試せるようになりました。

実際に食べてみて、このメニューのポイントはつゆにあると感じました。薄口醤油の関西風なのですが、関東のつゆを連想させるまろやかな甘みもあり、そばとうどんの両方にマッチしています。

すべてのメニューがチャンポンに対応しているので、「にしんチャンポン」「おもちチャンポン」など、他ではなかなかマネできないであろう一杯をいただくこともできます。でも、個人的にはかけか月見がオススメです。出てきた瞬間に麺がハッキリ見えた方が、気持ちがたかぶるので。料理は、味はもちろん大事ですが、見た目も大事。写真を撮らずにいられない料理に出会えたならば、それだけで十分幸せだと思います。

 

☆☆お店データ☆☆

  • 「今庄」クルン店
  • あいの風とやま鉄道ほか高岡駅改札外(駅ビル内)
  • 営業時間:7:00~20:30
  • 定休日:なし
  • 主なメニュー:かけそば・うどん・チャンポン各280円、月見そば・うどん・チャンポン各320円

Text : ashraf

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