• 食事情
  • 2014/7/3 05:00:40

鱪(シイラ)に熱い!

ゲームフィッシングのターゲートとして鱪(シイラ)が熱い。ハワイではマヒマヒと呼び珍重します。名前の由来は定かではありませんが、米の籾の中に実が入っていない「シイナ」を「シイラ」とも呼ぶので、頭が大きく体が薄いことから連想されたようです。

シイラ(上:♀、下:オス)

シイラ(上:メス、下:オス)

船に寄り添って泳ぐ習性を持ち、流れ藻の下に集まり、身を守っていた稚魚のときから、大きくなっても流木などの下に集まってくる。竹を束ねて海面に浮かべて、浮遊物に付く習性を利用し、集まったシイラを巻き網や釣りなどで漁獲する伝統漁が「シイラ漬け」が行われています。南太平洋の島々にも、パヤオを呼ばれる同様の漁法がみられます。近年では回遊魚の習性を利用し、大型浮魚礁「パヤオ」が登場しました。

シイラ漬け (日本海の夏の風景)

シイラ漬け(日本海の夏の風景)

パヤオ(大型浮魚礁)

パヤオ(大型浮魚礁)

シイラは、黒潮の申し子として脚光を浴びるようになりましたが、黒潮海域より対馬暖流海域での漁獲が多いことがあげられます。特に山陰沖や九州西方の対馬沖、天草諸島周辺などで、初夏から秋にかけて漁獲されます。シイラ漬けも、能登半島以西に多く見られる夏限定の漁法です。

日本近海には、シイラの他に、エビスシイラという近似種がおります。シイラは2m近くに成長しますが、エビスシイラは80㎝程度にしか成長しません。一見して識別するのが難しいですが、エビスシイラはシイラに比べ体型が丸みを帯びること、背鰭基部が眼の後縁より後方より始まることで見分けられます。

上:シイラ、下:エビスシイラ

上:シイラ、下:エビスシイラ

シイラの稚魚は親とあまり似ていません。稚仔魚の研究者はあまりにも似ていないので、簡単に解ってしまいます。「シーラカンスの稚魚?」として持ち込まれることがありますが、「シイラカンス」とご変答します。

シイラの稚魚(シイラカンス?)

シイラの稚魚(シイラカンス?)

シイラの群れ (興奮するブルーの縞模様がでる)

シイラの群れ
(興奮するブルーの縞模様がでる)

典型的な表層性を示し、水温20℃以上、特に水温23℃から27℃の海域に多く、透明度がよく、塩分濃度が高い海域を好みます。まさに、黒潮の申し子と言っても過言ではないでしょう。しかしながら、黒潮が影響する太平洋よりも、圧倒的に対馬暖流が影響する九州・山陰地方での消費が多い魚です。太平洋ではカツオに軍配が上ってしまいます。

肉食性が強く、トビウオやイワシ類などの表層性魚類やイカ類などを捕食し、特に、飛行し逃げるトビウオを、水面下から追跡し、海面上に跳ね上がって捕食します。日本沿岸の東シナ海及び山陰の海はトビウオ漁が盛んです。九州でも太平洋側はカツオ節ですが、対馬暖流域はアゴ(トビウオ)です。太平洋より東シナ海や山陰地方のシイラが旨いと言われ理由は、お国自慢というより、餌の嗜好性によるところも考えられます。

飛び跳ねて、フライイングフィシュゲット!

飛び跳ねて、フライイングフィシュゲット!

卵の煮つけ(夏の醍醐味)

卵の煮つけ(夏の醍醐味)

ハワイのマヒマヒ料理が紹介され、シイラが夏の魚として定番化しつつあります。フィッシュ&チップスにトロピカルドリンク!暑い夏はシイラに熱くなる方も多いですが、刺身や洗いは、日本の夏を清涼感で味あわせてくれます。

シイラのフリッター

シイラのフリッター

刺身 (沖ハマチと呼んで流通したこともある)

刺身
(沖ハマチと呼んで流通したこともある)

Text : shigetoshi

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して食育通信onlineは一切の責任を負いません。

ページ上部へ
ツールバーへスキップ